【配当特集】イワキの中期計画営業利益目標は1年前倒し達成へ

配当特集

【利益還元に積極的な「魅力ある企業」(配当)】

 イワキ<8095>(東1)は、医薬品・医薬品原料・表面処理薬品などを主力とする専門商社で、健康に奉仕することをモットーに、グループ企業を通じて一般用医薬品および健康食品を薬局、薬店、ドラッグストアに、動物用医薬品を畜産農家や動物病院に供給しているほか、全国各地の医薬品卸と医療機関(病院、診療所、調剤薬局)に医療用医薬品などを供給、医薬・香粧原料、化学品原料、食品原料などを国内の業者約1,000社から仕入れ、約3,000社の取引先に供給している。また、グループ企業と力を合わせ、高品質の自社開発品や高い信頼性を持つ受託加工品・OEM製品を市場に供給も続けている。

 同社は、2016年1月に中長期ビジョン「Vision i-111」を発表。中期経営計画(2016年11月期から18年11月期まで)を開始、創業111周年を迎える2025年までに実現する定量(連結売上高1,000億円以上、No.1マーケットシェア、ROIC=10.0%)・定性的目標(100年超の老舗企業としての企業文化や価値観を共有しながら、1つのチームとして一体感をもって、Customer 1stを貫く)を定めている。

 4月12日大引け後に発表した今2017年11月期第1四半期業績実績は、売上高が130億9100万円(前年同期比2.6%増)、営業利益が3億5200万円(同2.2倍)、経常利益が4億0600万円(同2.6倍)、純利益が5億4100万円(同13.2倍)に着地。ジェネリック医薬品メーカー向けの開発品をはじめ新規医薬品原料の納入は増加したほか、一般用医薬品原料が、国内外とも堅調。主力の抗真菌剤、アトピー性皮膚炎治療剤や抗炎症剤の販売が、調剤薬局での新規採用が増加したことが貢献した。第1四半期営業利益は第2四半期計画に対する進捗率が70.4%と順調に推移している。

 今17年11月期業績予想は、売上高が580億円(前期比5.2%増)、営業利益が13億6000万円(同39.2%増)、経常利益が14億円(同30.6%増)、最終損益が8億4000万円の黒字(同5億9300万円の赤字)を見込む。年間配当は6円(第2四半期末3円、期末3円)継続を予定している。

 株価は、1月5日の年初来安値222円から2月19日に年初来高値318円と上昇。約2か月300円を軸にモミ合った後、4月7日安値274円と下げて同13日高値308円と買い直されている。今17年11月期第1四半期業績は好調で通期業績予想の上振れは濃厚。1988年11月期以来の営業最高益更新、18年11月期最終年度の中期経営計画の営業利益10億円目標は1年前倒し達成が有力視されることから、今後の展開は注目される。今期予想PER10倍台・PBR0.59倍と割安感があるほか、配当利回り2%と利回り妙味もソコソコある。中長期的な視点で押し目買い妙味が膨らみそうだ。

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