【業績でみる株価】スター精密は18年2月期大幅増益予想、フシ突破すれば上げ足速める可能性

 スター精密<7718>(東1)に注目したい。工作機械、プリンタ、時計部品などを展開している。17年2月期は減収減益だったが計画を上回り、18年2月期は大幅増益予想とした。これを好感して株価は直近安値圏から急反発した。上値を試す展開が期待され、1800円近辺のフシを突破すれば上げ足を速める可能性がありそうだ。

 17年2月期連結業績は、売上高が16年2月期比10.1%減の489億37百万円、営業利益が同37.1%減の36億06百万円、経常利益が同31.2%減の35億83百万円、純利益が同14.5%減の31億81百万円だった。

 工作機械事業、特機事業(プリンタなど)は円高の影響、精密部品事業(時計部品など)は腕時計メーカーの生産調整や円高の影響で減収減益だったが、計画に対して売上高は45億37百万円、営業利益は3億06百万円、経常利益は4億83百万円、純利益は3億81百万円、それぞれ上回った。工作機械が欧米、アジアとも好調に推移し、期後半のドル高・円安も寄与した。

 18年2月期の連結業績予想は、売上高が17年2月期比4.6%増の512億円、営業利益が同27.5%増の46億円、経常利益が同33.9%増の48億円、純利益が同16.3%増の37億円とした。想定為替レートは1米ドル=110円、1ユーロ=115円としている。配当予想は同2円増配の年間50円(第2四半期末25円、期末25円)とした。

 なお中期経営計画では21年2月期の目標数値として、売上高600億円、営業利益70億円、ROE12%以上を掲げた。振動発電やクラウドサービスなどの新規事業も強化する。株主還元では、自己株式取得を含めた総還元性向50%以上、DOE4.5%以上、1株当たり配当金60円を目標とする。

 株価は3月10日の年初来高値1794円から地合い悪化の影響で一旦反落したが、18年2月期大幅増益予想を好感して1600円近辺から急反発している。そして4月24日は1825円まで上伸した。週足チャートで見ると26週移動平均線近辺から反発してサポートラインとなった。上値を試す展開が期待され、1800円近辺のフシを突破すれば上げ足を速める可能性がありそうだ。(MM)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る