【業績でみる株価】ナブテスコは17年12月期純利益予想増額修正を好感して15年の上場来高値試す

 産業ロボット用精密減速機や自動ドアの世界最大手で、鉄道用ブレーキや建設機械用油圧機器なども展開しているナブテスコ<6268>(東1)の17年12月期第1四半期が増収増益となり、第2四半期累計および通期の税引前利益予想と純利益予想を増額修正した。これを好感して株価は年初来高値を更新した。15年3月の上場来高値を試す展開が期待される。

 4月28日発表した17年12月期第1四半期(1月~3月)の連結業績(IFRS)は、売上高が前年同期比12.5%増の640億55百万円で、営業利益が同5.4%増の60億62百万円、税引前利益が同47.4%増の84億35百万円、純利益が同81.7%増の64億62百万円だった。

 鉄道車両用機器や航空機器が低調だったが、産業ロボット用精密減速機の需要が堅調に推移し、中国市場における建設機械需要の高まりで油圧機器も好調だった。自動ドアの国内販社の連結子会社化も寄与した。

 そして第2四半期累計(1月~6月)および通期の税引前利益予想と純利益予想を増額修正した。持分法適用関連会社であるハーモニック・ドライブ・システムズが特別利益計上で業績予想を修正したことに伴い、第1四半期に持分法投資利益28億円を計上したことによる。

 修正後の通期連結業績予想は売上高が2600億円、営業利益が260億円、税引前利益が28億百万円増額して300億円、純利益が28億円増額して225億円とした。

 株価は4月の直近安値圏2900円近辺から切り返し、17年12月期純利益増額修正も好感して本日5月9日には3380円まで上伸した。2月と3月の高値を突破して年初来高値更新の展開となった。週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインとなって上昇トレンドだ。15年3月の上場来高値3655円を試す展開が期待される。(MM)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■歯周病の進行抑制に向け、老廃物除去と免疫調整の2軸で研究  ライオン<4912>(東証プライム)…
  2. ■バリア性能と印刷適性を両立、2030年までに10億円売上目指す  大日本印刷<7912>(東証プ…
  3. ■胃がん・大腸がん対策で「Train the Trainerプログラム」を展開  オリンパス<77…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■金先物相場を背景に産金株が収益拡大の余地を示す  東京市場では金価格の上昇を背景に産金株が年初来…
  2. ■大統領の交渉術が金融市場を左右し投資家心理に波及  米国のトランプ大統領は、ギリシャ神話に登場す…
  3. ■価格改定効果に加え9月以降の値上げで業績上乗せが期待される銘柄  今週の当コラムは、9月に価格改…
  4. ■9月1日に値上げラッシュの食品株は日銀バトルで小緩んでも株高持続性  まさに「パウエル・プット」…
  5. ■メガバンク株は業績修正や自己株取得が焦点、再編思惑も視野  銀行株やコメ関連株は盆休み明けの注目…
  6. ■日経平均史上最高値更新、夏枯れ懸念を払拭  前週末15日のマーケットは、お盆を象徴するかのように…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る