【業績でみる株価】モロゾフは中段保ち合い上放れの形、18年1月期第1四半期2桁増益を評価

 洋菓子の老舗であるモロゾフ<2217>(東1)の18年1月期第1四半期の非連結業績は2桁増益だった。通期は減収減益予想だが上振れ余地がありそうだ。株価は年初来高値を更新して96年来の高値水準だ。中段保ち合いから上放れた形であり、上げ足を速めて96年高値を試す展開が期待される。

■18年1月期第1四半期2桁増益、通期減収減益予想だが上振れ余地

 6月2日発表した18年1月期第1四半期(2月~4月)の非連結業績は、売上高が前年同期比1.6%増の82億36百万円で、営業利益が同12.6%増の10億46百万円、経常利益が同12.5%増の10億60百万円、純利益が同20.5%増の7億36百万円だった。

 主力の洋菓子製造販売事業において、バレンタインデーをはじめとするイベント商戦が好調に推移した。16年9月リニューアルした「アルカディア」などの焼菓子も堅調に推移した。利益面では生産性向上への取り組みも寄与して2桁増益だった。

 18年1月期通期の非連結業績予想は売上高が17年1月期比0.6%減の290億円、営業利益が同12.4%減の17億60百万円、経常利益が同13.4%減の17億90百万円、純利益が同8.7%減の11億20百万円としている。

 相次ぐ百貨店の閉鎖等による売上減少で減益予想としているが、保守的な印象も強い。第1四半期が好調に推移して通期会社予想に上振れ余地がありそうだ。

■株価は中段保ち合い上放れの形、96年高値を試す

 株価は第1四半期の2桁増益を好感して年初来高値更新の展開となり、6月6日と7日の643円まで上伸した。96年来の高値圏である。また週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって600円近辺のフシを突破した。中段保ち合いから上放れた形だ。上げ足を速めて96年高値を試す展開が期待される。(MM)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■ガソリン・軽油の暫定税率廃止法成立  ガソリン暫定税率廃止法は11月28日に成立し、ガソリン税2…
  2. ■うつ・統合失調症・発達障害を脳から理解する、最前線研究を平易にまとめた一冊  翔泳社は11月25…
  3. 【新築マンションの短期売買を分析】  国土交通省は11月25日、三大都市圏および地方四市の新築マン…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■「大きく産んで小さく育てる」IPO市場、期待裏切る後半戦  48勝2分10敗である。2025年の…
  2. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  3. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  4. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  5. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  6. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る