【株式評論家の視点】ヨシムラ・フードは26週移動平均線がサポート、押し目は注目

株式評論家の視点

 ヨシムラ・フード・ホールディングス<2884>(東マ)は、本年3月4日に東京証券取引所マザーズに上場。食材総合商社で食品の製造および販売をおこなう中小企業の支援、活性化を目的とし、持株会社としてグループ全社の経営戦略の立案・実行および経営管理を行っている。グループ会社には赤い箱のシウマイで有名な楽陽食品株式会社、伝統ある白石温麺(しろいしうーめん)を製造・販売する白石興産株式会社、「鍋セット」を主力商品に食品の企画・販売を行っている株式会社ジョイ・ダイニング・プロダクツ、日本酒等の製造・販売を行う株式会社桜顔酒造、業務用冷凍かきフライなど冷凍食品を製造・販売する株式会社オーブン、ピーナッツバターを製造・販売する株式会社ダイショウ、ねぎとろやまぐろの切り落としの製造・販売を行う株式会社雄北水産の8社がある。

 同社グループは、傘下企業において積極的な設備投資と新たな関連分野への参入を推進するとともに、M&Aによる業容拡大を図っている。設備投資については、楽陽食品(株)に「ストレッチ包装機、4連成型機」等を導入し、生産能力の増強を行ったほか、グループのリソースと同社の各支援・経営管理機能を融合し、収益の最大化を図る取り組みを行うことで、さらなる成長を試みるとともに、経営効率の高い組織づくりに注力するなど、企業価値の向上に尽力している。

 今2017年2月期第2四半期業績実績は、売上高が69億0300万円、営業利益が2億4300万円、経常利益が2億4800万円、純利益が1億6300万円に着地。

 今17年1月期通期業績予想は、売上高が165億8500万円(前期比29.2%増)、営業利益が4億0800万円(同24.6%増)、経常利益が4億1000万円(同25.0%増)、純利益が2億3900万円(同48.1%減)を見込んでいる。

 株価は、6月24日につけた上場来安値895円から8月3日に上場来高値1800円と買われた後、モミ合っていたが11月9日安値1350円と調整。10月14日に発表済みの第2四半期業績は、営業利益が当初計画を3400万円上回り順調に推移。通期計画に対する進捗率は59.6%と業績上ブレ期待も高まる。事業承継を求める中小食品企業の数は、今後もますます増加することが予想されているが、傘下企業の売却を前提とせず、子会社の状況に応じた設備投資を可能しており、中長期的な視点でM&Aによる業容拡大が見込まれる。26週移動平均線がサポートしておりトレンドは崩れていないことから、日柄調整が進めば上値を試す可能性は高い。ここからの押し目に注目したい。(株式評論家・信濃川)

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