【業績でみる株価】シー・エス・ランバーは木材プレカット加工の大手

 シー・エス・ランバー<7808>(JQ)は木材プレカット加工の大手である。17年11月期増収増益予想である。株価はIPO時高値から反落して水準を切り下げたが、目先的な売り一巡感を強めている。IPO後の落ち着きどころを探る段階だろう。

■木材プレカット加工の大手

 17年11月JASDAQに新規上場した。木材のプレカット加工(プレカット事業)の大手である。子会社で木造戸建住宅の建築請負事業、および不動産賃貸事業も展開している。

 プレカット加工とは、建築現場に搬入する前に、工場で原材料(材木・合板等)を必要寸法に切断し、材木と材木の接合部分を加工することである。在来軸組工法および2×4工法とも対応し、首都圏1都3県を地盤に展開している。

 収益特性としては新設住宅着工戸数の影響を受けやすく、季節要因としては売上高が下期偏重で、特に第4四半期(9~11月)に売上高が集中する傾向がある。

■17年11月期増収増益予想

 17年11月期の連結業績予想(11月15日公表)は、売上高が16年11月期比8.1%増の147億33百万円、営業利益が10.7%増の6億43百万円、経常利益が12.0%増の6億01百万円、純利益が1.0%増の3億20百万円としている。

 第3四半期累計の業績を踏まえ、第4四半期の予想値を加味したとしている。配当予想は30円としている。なお12月11日に特別利益で投資有価証券売却益57百万円を計上すると発表している。

 第3四半期累計は売上高が105億04百万円、営業利益が3億25百万円、経常利益が2億93百万円、純利益が1億33百万円だった。そして通期予想に対する進捗率は売上高が71.3%、営業利益が50.5%、経常利益が48.8%、純利益が41.6%だった。第4四半期に売上が集中する季節要因を考慮すれば概ね順調な水準だろう。

■株価はIPO後の落ち着きどころを探る段階

 株価は11月15日の高値2772円から反落し、12月15日の1781円まで水準を切り下げた。その後は切り返して12月26日に1950円まで上伸し、目先的な売り一巡感を強めている。IPO後の落ち着きどころを探る段階だろう。12月26日の終値は1950円、時価総額は約35億円である。(MM)

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