【業績でみる株価】カワニシホールディングスは18年6月期2Q累計が計画超で通期も上振れの可能性

 カワニシホールディングス<2689>(東2)は中国・四国を地盤とする医療機器・材料商社である。18年6月期第2四半期累計は計画超の大幅増益だった。通期予想も上振れの可能性が高いだろう。株価は地合い悪化の影響で戻り高値圏から急反落したが、調整は一時的だろう。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。

■医療機器・材料商社

 中国・四国を地盤とする医療機器・材料商社である。M&Aも活用して商圏拡大やシェア拡大を推進し、試薬や介護用品などの取り扱いも強化している。

■18年6月期2Q累計が計画超で通期予想も上振れの可能性

 18年6月期第2四半期累計連結業績は、売上高が前年同期比2.6%増の545億63百万円、営業利益が23.4%増の7億04百万円、経常利益が19.6%増の7億06百万円、純利益が57.6%増の5億95百万円だった。

 計画に対して、売上高は7億73百万円、営業利益は2億35百万円、経常利益は2億34百万円、純利益は2億86百万円、それぞれ上振れた。

 主力の医療器材事業が2.2%増収、25.5%増益と好調だった。仕入改善で売上総利益率が計画比0.1ポイント上回った。また上期に予定していた事務所改修、および輸入販売事業の研究開発費が下期にズレ込んだことも寄与した。純利益は繰延税金資産の回収可能性見直しによって法人税等が減少したことも寄与した。

 通期の連結業績予想は、売上高が17年6月期比0.6%増の1063億77百万円、営業利益が5.3%増の11億円、経常利益が0.3%減の11億09百万円、純利益が3.4%増の7億14百万円としている。

 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が51.3%、営業利益が64.0%、経常利益が63.7%、純利益が83.3%である。販管費のズレ込みが下期に解消されることを考慮しても、通期予想は上振れの可能性が高いだろう。

■株価は地合い悪化で急反落だが調整一時的

 株価は1月31日に1690円まで上伸して17年5月の昨年来高値1731円に接近した。その後は地合い悪化の影響で急反落したが、調整は一時的だろう。2月7日の終値は1530円、今期予想連結PERは約12倍、時価総額は約96億円である。(MM)

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