【株式評論家の視点】ダイキョーニシカワは今3月期第3四半期業績が順調、一目均衡表の雲を上抜け買いサイン点灯

株式評論家の視点

 ダイキョーニシカワ<4246>(東1)は、2017年4月1日に10周年を迎え「設計・開発から生産まで手がける提案型の総合プラスチックメーカー」として、独自の技術力をもって魅力あるプラスチック製品を創造し、自動車の軽量化ニーズに貢献することで成長している。自動車関連部門では、バンパー、スポイラー、バックドア、リアーガーニッシュ等の外装部品、インストルメントパネル、センターモジュール、デコレーションパネル、ドアトリム、アシストグリップ等の内装部品、シュラウドパネル、オイルストレーナー、インテークマニホールド等のエンジンルーム部品を提供している。住宅関連部門では、自動車部品製造で培った設計・開発・成形・塗装技術、そして品質管理力を生かし、バスユニット部材、洗面部材・キッチン部材等を提供している。

 同社の樹脂製オイルストレーナーは、1996年に量産車に採用されて以来、現在は全ての国産自動車メーカーのいずれかの車種に搭載されている。エンジンの内部に組み込まれ、普段は目にする事の無い部品だが、同社は、樹脂製オイルストレーナーの分野でトップシェアを確保している。

 2月7日に発表済みの今2018年3月期第3四半期業績実績は、売上高1265億8400万円(前年同期比10.9%増)、営業利益141億2700万円(同21.6%増)、経常利益147億1000万円(同31.9%増)、純利益100億0400万円(同22.2%増)に着地。主要販売先への売上が増加。次世代車種開発に伴う研究開発費の増加等を増収効果やコスト低減活動等で吸収し2ケタの増収増益。純利益は年計画に対する進捗率は84.8%と順調に推移している。

 今18年3月期業績予想は、売上高1670億円(前期比7.3%増)、営業利益167億円(同16.2%増)、経常利益173億円(同24.8%増)、純利益118億円(同16.9%増)と2期ぶりに最高純益更新を見込む。年間配当予想は、32円(第2四半期末16円、期末16円)の4円増配を予定している。

 株価は、4月17日の昨年来安値1271円から10月27日に昨年来高値1969円と上昇。2月6日安値1570円まで短期調整を挟んで同22日高値1908円と上昇している。今18年3月期第3四半期業績は順調に推移しており、通期純利益は2期ぶりに最高益更新を見込む。今期予想PER11倍台と割安感があるほか、配当利回り2.0%と利回り妙味もソコソコある。テクニカル指標では、日足一目均衡表の雲を上抜け、買いサインが点灯しており、高値奪回から一段高へ進むか注目されそうだ。(株式評論家・信濃川)

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