ブライトパス・バイオは底固め完了感、がん免疫治療薬の開発目指す創薬ベンチャー

株式市場 銘柄

 ブライトパス・バイオ<4594>(東マ)は、がん免疫療法の一つである「がんペプチドワクチン」の開発を目指す創薬ベンチャーである。株価は売り一巡して底固め完了感を強めている。

■がん免疫治療薬の開発目指す創薬ベンチャー

 がん免疫療法の一つである「がんペプチドワクチン」の開発を目指す創薬ベンチャーである。がん免疫療法の開発領域を拡げ、旧グリーンペプタイドが17年7月社名変更した。

 パイプラインは、富士フイルムへ導出した前立腺がんを適応症とするペプチドワクチンITK-1が国内で第3相、がんペプチドワクチンGRN-1201がメラノーマを適応症として米国で第1相、非小細胞肺がんを適応症として米国で第2相(免疫チェックポイント抗体併用)の段階である。非小細胞肺がんを適応症とするネオアンチゲン(薬剤耐性獲得腫瘍特異的遺伝子変異)ワクチンのGRN-1301、新規他家がん免疫療法のiPS-NKT細胞療法は基礎研究の段階である。

 なお前立腺がんを適応症とするペプチドワクチンITK-1については、18年5月に主要評価項目を達成できなかったと発表している。今後の方針については、臨床試験データの詳細な分析を基に、導出先の富士フイルムが検討する。

 また18年7月には、東京大学および順天堂大学と進めてきたEBウイルス由来リンパ腫を適応症とするiPS再生T細胞療法iPS―Tにかかる共同研究の終了を決定した。細胞医薬のポートフォリオを見直した。

 19年3月期は、パイプライン開発進捗で研究開発費が増加するため、赤字拡大予想である。ITK-1第3相試験結果を受けての影響は精査中としている。

■株価は底固め完了感

 株価はITK-1第3相試験結果に対する失望感で5月に急落し、その後も水準を切り下げて15年12月の上場来安値235円に接近する展開だったが、250円近辺で売り一巡して底固め完了感を強めている。8月20日の終値は260円、時価総額は約109億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■ガソリン・軽油の暫定税率廃止法成立  ガソリン暫定税率廃止法は11月28日に成立し、ガソリン税2…
  2. ■うつ・統合失調症・発達障害を脳から理解する、最前線研究を平易にまとめた一冊  翔泳社は11月25…
  3. 【新築マンションの短期売買を分析】  国土交通省は11月25日、三大都市圏および地方四市の新築マン…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■「大きく産んで小さく育てる」IPO市場、期待裏切る後半戦  48勝2分10敗である。2025年の…
  2. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  3. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  4. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  5. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  6. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る