【新規上場(IPO)銘柄】スペースバリューホールディングスは土地活用ニーズが高く収益機会は増加、1060円どころは下値圏

株式市場 IPO 鐘

 スペースバリューホールディングス<1448>(東1)は、「限りある土地の可能性を最大限に高め、価値ある空間を創造する」という想いを込め、2018年10月1日に単独株式移転の方法により、日成ビルド工業株式会社の完全親会社として設立され、東京証券取引所市場第一部に上場した。同社は、システム建築事業、立体駐車場事業、総合建設事業、開発事業及びファシリティマネジメント事業を展開するグループ会社の経営管理及びそれに附帯関連する業務を行っている。

 現在、同社グループには「まちづくり」に必要な技術のほとんどが集まっており、事務所や工場、店舗、マンション、ホテルなどの事業用建物に加え、駐車場や駐輪場、道路や宅地、駅舎や線路の整備やリニューアルも行い、建物の屋上に太陽光パネルを設置して運用することも行っている。また、地権者の土地活用ニーズと商業施設をマッチングし、出店が決まれば店舗設計、建設、維持管理・運営までをトータルで提供。同社は、グループの持つ「土地開発から建設・運営・運用・維持管理・リニューアル」までのビジネスサイクルと、さまざまな土地活用ソリューションをワンストップで提供することにより、「継続的に利益を生む空間」をつくり出している。

 今2019年3月期第2四半期業績予想は、売上高390億円、営業利益20億円、経常利益20億5000万円、純利益13億5000万円を見込む。

 今19年3月期業績予想は、売上高850億円、営業利益54億5000万円、経常利益56億円、純利益37億円を見込む。年間配当は、40円(第2四半期末14円、期末26円)を予定している。5月10日に日成ビルド工業が公表した今19年3月期業績予想と同じ数値を計画している。

 株価は、上場初日10月1日に初値1066円を付け、同日高値1217円と買い進まれた後、同15日安値1058円と下げてモミ合っている。今後も土地活用ニーズは高く、収益機会は増加すると予想する。今19年3月期純利益は前期の日成ビルド工業の業績実績に比べて25%の増益を見込む。今期予想PER10倍台と割安感があるうえ、配当利回り3.7%と利回り妙味も増す水準で、1060円どころが下値として意識された感がある。業績好調が確認されれば、上値を試すことが期待できることから、ここから押し目買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

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