三洋貿易の9月期業績は増収増益で着地、今期は5円増配へ

■新長期経営計画VISION2023を策定

 三洋貿易<3176>(東1)は6日、18年9月期連結業績及び新長期経営計画を発表し、配当を2円増額した。

 連結業績の売上高は前期比15.8%増の784億50百万円、営業利益は同6.6%増の52億63百万円、経常利益は同5.8%増の55億75百万円、純利益は同8.5%増の36億35百万円だった。

 各事業の取組みを見ると、化成品では、売上高は286億06百万円(同7.1%増)、営業利益は17億26百万円(同5.1%増)だった。主力の自動車・情報機器に加え、建機向けの合成ゴムや添加剤などの副資材が好調だった。化学品関連商品では、主力の塗料・インキ原料やフィルム及び電材輸出に加え、香料や畜産・農薬関連商材、アジア向け輸出が好調に推移した。

 機械資材では、売上高は259億32百万円(同20.0%増)、営業利益は29億13百万円(同15.4%増)となった。産業資材関連商品は、自動車内装用部品の販売が伸長し、17年9月期実績を更に上回った。シート周辺部品は、高機能製部品の採用車種が増加した。機械・環境関連商品は、木質バイオマス分野で大型案件が実現し好調だった。科学機器関連商品は、摩擦摩耗試験機や耐候性試験機等の各種分析・試験機器が好調に推 移した。

 海外現地法人では、売上高は196億10百万円(同29.9%増)、営業利益は8億79百万円(同21.0%増)となった。SCOA(米国)は、高機能性樹脂等の化学品、自動車用部品・原材料、情報機器向け副資材の販売が堅調だった。三洋物産貿易(上海)は、自動車内装用部品の販売が大幅に伸長した。San-Thap(タイ)は、ゴム関連や自動車内装用部品が好調に推移した。

 今期(19年9月期)の業績見通しは、売上高を前期比8.3%増の850億円、営業利益を同6.4%増の56億円、経常利益を同3.1%増の57億50百万円、純利益を同7.3%増の39億円としている。

 配当は、18年9月期の期末配当を34円とし、年間配当を直近の配当予想から2円増額し64円(17年9月期は59円)に。今期も前期比5円増の69円に増配の方針とした。

 また、同日に2018年10月1日~2023年9月30日までの5年間を対象とする新長期経営計画VISION2023を発表。数値目標には2023年9月期に連結経常利益75億円、ROE15%、海外拠点成長率(売上)10%/年を掲げた。

 なお、同社は10月11日に代表取締役の異動を発表した。新谷正伸取締役・経営戦略室長が代表取締役社長に就任し、増本正明代表取締役社長は取締役会長に就く。12月開催予定の株主総会およびその後の臨時取締役会で正式に決定される予定。成長に向けた経営体制のもと、更なる業容の拡充を期すとしている。

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