日本エム・ディ・エムの米国の子会社ODEV製品の「KASM」の販売に関して米国のDePuy Synthes社の販売網を活用

■全米の1割以上の販売が予想される

 日本エム・ディ・エム<7600>(東1)の今後注目される話題としては、米国の子会社ODEV製品の「KASM」の販売に関して、これまでのODEV社の販売に加え、米国のDePuy Synthes(デピューシンセス)社の販売網を活用した販売が挙げられる。

 同社の米国の今期19年3月期第2四半期売上高は29億63百万円(前年同期比27.4%増)と大幅増収と毎期最高益を更新している。しかし、まだ、全米市場の1%にも満たない売上高である。

 ところが、今期より、米国業界の大手であるDePuy Synthes社が同社の「KASM」の販売を開始することで、この商品に関しては、全米の1割以上の販売が予想されることとなった。

 というのは、「KASM」は、人口膝関節置換術後に感染症が発生した場合に使用され、他社の人工関節システムを用いた人口膝関節置換術後の感染症の治療にも対応できる製品であることが注目されている。

 同社としては、市場規模はまだ掴んでいないが、全米の1割以上の売上を見込んでいる。

 ちなみに、10月31日に発表された19年3月期第2四半期連結業績は、売上高75億51百万円(前年同期比14.2%増)、営業利益8億59百万円(同5.6%増)、経常利益8億31百万円(同6.3%増)、純利益5億94百万円(同22.1%増)と6年連続で最高売上更新と好調に推移している。

 また、股関節の人工関節の新製品であるエストラーダは今年の7月より米国で販売が開始されて好調に売上を伸ばしていることもあり第2四半期の米国の股関節の売上高は前年同期比で38.0%増と好調に推移している。

 ところが、このエストラーダに関して、国内での申請を準備中であることから、今期中に薬事申請が承認されれば今期の業績に貢献するものと思われる。

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