【編集長の視点】エスアールジータカミヤは6連騰、東証1部指定替えで株式分割の権利取りが増勢

編集長の視点

エスアールジータカミヤ<2445>(東1)は、きょう5日に東証第2部から東証第1部に指定替えされて売買がスタートし、前日4日の東証2部終値に対して41円高の1860円と6営業日続伸して12月1日につけた年初来高値1969円を射程圏に捉えている。指定替えに伴い東証株価指数(TOPIX)に算入され指数連動型のファンドの買い余力が発生する需給好転思惑に加え、指定替えと同時に発表した株式分割の権利を取る買い物も増勢となっている。同社株は、前期も昨年3月31日を基準日に株式分割(1対2)を実施し、株価が上昇しているが、足元の株価がこの時の権利付き最終値1210円を約63%上回って推移していることも連想買いを誘発している。

■業績も次世代足場・レンタル価格上昇などが寄与し連続過去最高

株式分割は、投資単位当たりの金額を引き下げ、同社株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることを目的にしており、12月31日を基準日に1株を2株に分割、権利付き最終日は12月25日に迫っている。株式分割は、昨年3月末にも実施、株価は、1320円の高値をつけて1210円で権利を落とし、落ち後安値460円から同高値1969円まで4.3倍化、権利落ち分を完全に埋めて高値追い期待を高めている。

一方、同社は業績も順調に推移、今3月期第2四半期(2Q)累計業績が、期初予想を上ぶれ、連続の2ケタ増収増益と続伸して着地した。東日本大震災の復旧・復興工事やインフラ改修・整備事業の進行で、建設仮設資材の受注環境が好調に推移、次世代足場が、初出荷以来、建設関連事業者や仮設レンタル会社から高評価されて販売を伸ばし、レンタル事業でも、需要増加が続きレンタル価格が改善していることなどが寄与した。

3月通期業績は期初予想を据え置いたが、売り上げ360億3000万円(前期比11.1%増)、経常利益37億円(同23.1%増)、純利益22億2700万円(同25.9%増)と連続の過去最高更新を見込んでいる。配当は、株式分割に伴い3月期末配当を6.5円として年間13.5円(前期実績13円)とするが、株式分割勘案で連続増配となる。

■昨年3月末の前回株式分割の権利落ち後の大化け実績の再現期待も

株価は、今期の四半期決算の発表のたびに好業績で着地したものの業績の上方修正がないとして1300円台で下値を探り、東証1部指定替えと株式分割の同時発表を歓迎し窓を開けるストップ高で株式分割の権利落ち後高値まで25%高し、スピード調整中である。PERは18倍台と市場平均を上回っているものの、権利取りと需給好転思惑に加え、昨年3月末の株式分割の権利落ち後の大化け相場再現を期待し、なお上値チャレンジが続こう。(本紙編集長・浅妻昭治)

>>エスアールジータカミヤのMedia-IR企業情報

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