【編集長の視点】Lib Workは連続最高業績・増配を手掛かりに割安直近IPO株買いが拡大し4連騰

Lib Work<1431>(東マ・福Q)は、前日25日に8円高の1174円と4営業日続伸して引け、今年6月16日につけた東証マザーズに重複して新規株式公開(IPO)されて以来の高値1234円を射程に捉えた。今2019年6月期業績が、連続して過去最高更新と予想されていることを手掛かりに割安直近IPO株買いが増勢となった。また前日は、配当権利付きの最終売買日となっており、2019年6月期配当が、期中に2回も増配されていることを見直し配当権利取りの買い物も交錯した。

■WEB集客の独自ビジネスモデルで5年間の売り上げは65%増、経常利益は2.8倍

 同社株は、2015年8月5日に福岡証券取引所QーBoard市場(福Q)にIPOされたが、これに加えて今年5月27日に東京証券取引所マザーズ市場へのIPO、重複上場が承認され、両市場での売買が可能となった。業績は好調そのもので、今2019年6月期業績は、第2四半期(2018年7月~12月期、2Q)累計業績が、昨年11月13日、今6月期通期業績が今年5月10日にそれぞれ上方修正された。今6月期通期業績は、売り上げ65億8900万円(前期比29.1%増)、営業利益5億1800万円(同54.7%増)、経常利益5億6300万円(同51.6%増)、純利益3億8000万円(同49.1%増)と大幅続伸を見込み、連続して過去最高を更新する。2014年6月期から前期2018年6月期までの5年間の売り上げは65%増、経常利益は約2.8倍と高成長しており、さらに今期経常利益は4.27倍に大きく伸びることになる。

 この高成長は、同社の独自ビジネスモデルがエンジンとなっている。同社は、熊本、福岡、佐賀の九州エリアを中心に注文住宅の分譲事業を展開しているが、住宅展示場を設置せずインターネット(WEB)により集客を図ることをメインとして大幅なコストダウンを実現することを特徴としており、この年間WEB集客数は、2017年6月期の1729組が2018年に2225組、今期は2Q現在で1372組となり、通期では2744組に達すると見込まれている。また販売活動でも、VR(バーチャルリアリティ、仮想現実)による提案を全棟で実施している。こうしたWEB特化のビジネスモデルは、エリアに依存しない全国展開も可能とするもので同社の成長可能性につながる。

 また同社は、四半期ごとの配当を実施するなど株主還元策には定評があるが、今期配当は、2Q配当と期末配当をともに増配し、期中の増配回数は2回となり、年間配当は、年間25円(前期は株式分割勘案で年間17.5円)へ増配幅を拡大させる予定である。

■PERは7倍台と割安で2015年の福Q上場時の2.5倍の大化け相場再現も

 株価は、福Qでは東証マザーズ上場承認を歓迎して年初来高値1502円まで502円高し、東証マザーズIPO後は、目先の利益確定売りに全般相場の波乱も重なって下値調整、公開価格1083円を前に値固めを続けてきた。PERは7倍台と割安であり、2015年の福Q上場時は公開価格800円、初値910年に対して、2017年12月31日を基準日に実施した株式分割(1株を2株に分割)の権利落ち前の上場来高値2000円へ2.5倍の大化けを演じており、この相場再現も有力となる。(本紙編集長・浅妻昭治)

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