【新規上場(IPO)銘柄】あさくまは上場感謝祭が大好評、1700円割れで下値を固めるか注目

株式市場 IPO 鐘

 あさくま<7678>(東マ)は、本年6月27日に東京証券取引所JASDAQに上場。同社グループは、「泣かせるあさくま」をキーワードに「お客様に食を通じて泣いて、笑って、楽しんで帰って頂くエンターテイメントレストラン」を実現させるために、エンターテイメント性を重視した販売促進及び商品開発、設備投資による新規出店に取り組んでいる。

 2019年度の経営スローガンとして、「成長戦略を「新規オープン」と「リニューアルオープン」の2本柱に(進化)、エリアを絞り込んだ新規出店(新化)、「商品品質」と「サービス品質」を繰り返しとトレーニングする(真化)、あさくまの原点の商品を誇りをもって販売する意識と姿勢と実践する(深化)、「記憶」に残る「感動コト体験」を確実に進める(信化)の5つの『シンカ』を掲げている。


 今2020年3月期第2四半期末現在における同社の店舗数は、直営店「ステーキのあさくま」63店舗、「やっぱりあさくま」1店舗の64店舗となり、FC店6店舗を加えて70店舗。連結子会社の株式会社あさくまサクセッションの直営店舗数は8月に「スラバヤ調布店」は閉店したが、「ファーマーズガーデン」4店舗、「モツ焼きエビス参」8店舗、「オランダ坂珈琲邸」4店舗、インドネシア料理「スラバヤ」2店舗の18店舗となり、同社グループの総店舗数は88店舗(FC店6店舗含む)を展開している。今20年3月期下期には、静岡県浜松市(あさくま浜松船越店、11月にオープン)、静岡県富士市(予定)、静岡県函南町(予定)の新規出店、半田店(11月)、本店(12月予定)、富士店(1月予定)の改装を計画している。

 今20年3月期第2四半期業績実績が、売上高46億7800万円、営業利益2億7500万円、経常利益2億8700万円、純利益1億7400万円に着地。あさくま創業からの人気商品の定番創作料理「ヒレ肉とホタテをベーコンで巻いたあさくまステーキ」とさらにブラッシュアップした「サーロインと赤身をベーコンで巻いたあさくまステーキ」の両方を「あさくま上場記念フェア」(8月~9月)として販売、近年のフェアメニューの中で比較しても高い販売数を記録し、大好評を得ている。

 今20年3月期業績予想は、売上高100億6300万円(前期比6.5%増)、営業利益8億3700万円(同31.7%増)、経常利益8億6100万円(同26.8%増)、純利益5億3500万円(同33.4%増)を見込む。配当方針については、中長期的に配当性向20%以上を目標に、年間配当は、20円(第2四半期末10円、期末10円)を予定。また、株主優待として、あさくま直営店・FC加盟店およびあさくまグループ (ファーマーズガーデン・エビス参・オランダ坂珈琲邸・スラバヤ)で使用できる食事券、年間4,000円分(1,000円×4枚)を毎年3月31日現在の株主名簿に記録された100株以上の株主に贈呈する。

 株価は、6月27日につけた上場来高値1930円から同28日に上場来安値1562円まで調整を挟んで7月10日高値1814円と上昇。9月5日高値1800円と買い直され上げ一服で、11月11日安値1620円と売られた後、12月23日高値1716円と買われている。6月のグランドメニュー改訂、8月~9月の上場感謝祭による販売率は上昇しており、今後の展開も期待される。1700円割れで下値を固めるか注目したい。(株式評論家・信濃川)

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