アーバネットコーポレーションは売り一巡、20年6月期増収増益予想で高配当利回り

日インタビュ新聞ロゴ

 アーバネットコーポレーション<3242>(JQ)は投資用・分譲用マンションの開発・販売を展開している。20年6月期増収増益予想である。収益拡大を期待したい。株価は地合い悪化で急落したが、売り一巡感を強めている。高配当利回りも注目点だ。出直りを期待したい。

■投資用・分譲用マンションの開発・販売

 東京23区中心に投資用・分譲用マンションの開発・販売を展開している。アウトソーシングを積極活用し、少数精鋭の組織体制で固定費の極小化を図っている。

 親会社の同社は投資用ワンルームマンション開発・1棟販売や分譲マンション開発などBtoB卸売、子会社のアーバネットリビングは同社開発物件の戸別販売、他社物件の買取再販、マンション管理・賃貸などBtoC小売を基本事業としている。

 自社開発物件ブランドは、ワンルームマンションの「アジールコート」、コンパクトマンションの「アジールコフレ」、ファミリーマンションの「グランアジール」、戸建住宅の「アジールヴィラ」である。自社開発のホテル事業は第1号案件の「ホテルアジール東京蒲田」が20年5月完成予定である。

 収益は物件売上計上によって変動しやすい特性がある。配当政策の基本方針は19年6月に変更し、親会社株主帰属当期純利益から法人税等調整額の影響を排除した数値に対する35%から40%に引き上げた。20年6月期中間配当金から適用した。

■20年6月期増収増益予想

 20年6月期連結業績予想は、売上高が19年6月期比6.5%増の213億80百万円、営業利益が10.8%増の23億80百万円、経常利益が9.2%増の20億90百万円、純利益が10.7%増の14億50百万円としている。配当予想(増資によって発行済株式総数が増加したため2月6日に期末4円減額修正)は、2円増配の20円(第2四半期末10円、期末10円)である。

 第2四半期累計は、売上高が前年同期比28.0%減の82億56百万円、営業利益が47.0%減の7億47百万円、経常利益が54.8%減の5億91百万円、純利益が55.2%減の4億06百万円だった。投資用ワンルームマンションの販売戸数は5棟・263戸(前年同期は8棟・408戸)だった。

 第2四半期累計は大幅減収減益だが、期初時点で下期偏重の計画である。通期ベースでは投資用ワンルームマンション732戸(19年6月期は650戸)などの販売を計画している。通期ベースで収益拡大を期待したい。

■株価は売り一巡

 株価は地合い悪化で急落したが、売り一巡感を強めている。出直りを期待したい。4月1日の終値は218円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS50円70銭で算出)は約4倍、今期予想配当利回り(会社予想20円で算出)は約9.2%、時価総額は約68億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■電力・電線株に注目、AIとGXが切り拓く新たな投資機会  ソフトバンクグループ<9984>(東証…
  2. ■初心者プログラマーはJavaから始める?人気の理由とキャリアパス  インタースペース<2122>…
  3. ■原材料価格の高騰や経費増大で  崎陽軒は、2025年2月1日(土)から製品の価格を改定すると発表…
2025年2月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
2425262728  

ピックアップ記事

  1. ■不動産株投資、代替投資としての可能性に注目  新型コロナ感染症のパンデミック時にリモートワーク需…
  2. ■ムゲンエステート、ミガロホールディングスなど高値更新―富裕層のオルタナティブ投資が牽引  昔から…
  3. ■金利上昇期待高まる、金融株に注目集まる  日銀の政策金利引き上げを受け、3メガバンクが普通預金金…
  4. どう見るこの相場
    ■トランプ大統領の就任や日銀の政策金利引き上げ…激動の相場を生き抜くヒント  前日26日に千秋楽を…
  5. ■トランプ政権と金融政策に影響されない銘柄の選別法  昨年IPOされた86銘柄には、リベンジ相場と…
  6. ■株主価値向上を目指すIPO市場の課題  IPO(新規株式公開)市場は、2024年12月27日の2…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る