新融資制度「企業価値担保権」、経営層の認知度は50.5%、普及へ周知と対話が急務

■帝国データバンク:新融資制度「企業価値担保権」に関するアンケート調査結果

 帝国データバンクは2月18日、2026年5月に施行される新融資制度「企業価値担保権」に関するアンケート調査結果を発表した。経営層・経理責任者4,692件を対象に実施した同調査によると、制度の認知度は50.5%にとどまり、約半数の企業がいまだ内容を把握していない実態が明らかになった。

■業歴浅い企業ほど関心高く、金融機関からの案内はわずか3.8%

 制度の活用意向については、概要説明を受けたうえで「ぜひ活用したい」(6.1%)と「条件が合えば活用したい」(51.1%)を合計した「活用に前向き」な企業が57.2%に達した。業歴10年未満の企業では74.9%と特に高く、不動産担保や経営者保証を用意しにくいスタートアップや中小企業が同制度に強い関心を寄せている構図が浮かび上がった。想定活用シーンは「既存借入の借り換えによる金利・条件の改善」が50.1%で最多だったが、制度の趣旨である事業性融資の促進の観点からは、伴走支援や成長投資、事業承継といった場面での活用が一層期待される。

 金融機関に期待する内容としては、「事業理解力(決算書などの数字だけでなく、ビジネスモデルや技術を深く理解してほしい)」が60.9%で最も高く、「評価の納得感」が49.6%で続いた。従来の財務情報中心の審査から踏み込み、非財務情報を含めた本質的な事業理解と透明性の高い評価を企業側が求めている姿勢が鮮明になった。一方、金融機関から「企業価値担保権」の案内があったと回答した企業はわずか3.8%にとどまり、普及はこれからの段階にある。

 制度の円滑な普及に向けては、金融機関と企業の継続的かつ双方向の対話が鍵を握る。企業自身が強みや成長シナリオ、リスクを言語化し、主体的に情報を開示する姿勢が不可欠であり、その積み重ねが情報の非対称性を解消し、適切な資金調達につながる。「企業価値担保権」は資金調達の枠を超え、企業の成長支援や地域活性化に貢献する制度へと発展することが期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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