【特集】万が一に備えて信用保証関連株をマークするのも一考余地

株式市場 混迷 暴落 JPX

 「最悪シナリオ」を前に回避期待で動意付いた銘柄がある。販売債権買取のイー・ギャランティ<8771>(東1)やクラウド型の与信管理サービスを提供するリスクモンスター<3768>(東2)などが、いずれも今年3月に突っ込んだ年初来安値から5割高の底上げに転じた。新型コロナウイルス関連株は、急速に深掘り、横展開が進んでいるだけに、万が一に備えて信用保証関連株をマークするのも一考余地がありそうだ。

■先駆株のイー・ギャランは5割高し同業他社の追随待ち

 イー・ギャランティの株価が、年初来安値から5割高と底上げ転換したのは、公的機関の窓口に資金繰り相談が急増していると報道されたことが引き金で、同社自体も、今年3月9日から販売債権の買い取りによる資金供給事業をスタートさせた。同業他社への人気波及が予想され、全国保証<7164>(東1)三井住友トラスト・ホールディングス<8309>(東1)東京センチュリー<8439>(東1)ジャックス<8584>(東1)などは、いずれも年初来安値から売られ過ぎ修正で3割高して一服場面にあるが、上昇第2波発進をサポートしよう。

 またラクーンホールディングス<3031>(東1)は、今2020年4月期第3四半期の好決算にもかかわらず通期業績の据え置きを嫌ってストップ安し、その安値から越境ECで抗菌・除菌製品が好調に推移しているとして今度はストップ高し7割高しスピード調整中である。売掛金保証、家賃保証などの保証残高が積み上がっていることを手掛かりに再騰に弾みをつけそうだ。

■債権管理システム関連のクラウド株も株式分割含みなど多士多彩

 リスクモンスターに続くインターネットで債務管理・債権管理システムを提供するクラウド株も多士多彩である。オービック<4684>(東1)は、前週末3日に2020年3月期業績の2回目の上振れ観測報道で一時、500円高し、ビジネスブレイン太田昭和<9658>(東1)も、今年3月30日に2020年3月期業績の上方修正、増配とともに株式分割(1株を2株に分割、基準日6月30日)を同時発表し、年初来安値からは6割高している。

 このほか東計電算<4746>(東1)大塚商会<4768>(東1)ミロク情報サービス<9928>(東1)は、年初来安値からのリバウンドは下げ過ぎ修正の2割強にとどまっており、追随して本格的な上値追いが近そうだ。

【関連記事情報】
【どう見るこの相場】待ったなしのXデー?!「最悪シナリオ」の回避で信用保証関連株が再浮上を開始

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る