ケイアイスター不動産が逆行高、業界初、住宅ローン返済困難時に9ヵ月分の支援金を発表し注目集まる

■新型コロナの影響で住宅取得をためらう気持ちもある中で新たなプランとして注目される

ケイアイスター不動産<3465>(東1)は5月13日、取引開始後の25円安(1125円)を下値に切り返し、前引けにかけは14円高(1164円)まで上げ、TOPIXや日経平均に逆行高となった。   

 11時過ぎに、戸建て住宅業界で初めて、住宅ローンの支払いが困難になった顧客に対してローン返済の支援に充てていただく「お見舞い金」を支給する新サービス「お住まいレス9(キュー)」を開始したと発表。注目集中となっている。

 専用サイトを5月13日に開設した。新型コロナウイルス流行により、住宅購入をためらうケースも伝えられる中で、持家取得に安心感をもたらす方策として注目されている。

■返済補助として月5万円を9ヵ月分(ボーナス払い分を除く)一括でお渡し

 住宅ローンの返済が滞ったり不能になったりした場合、購入者は、信用を失うだけでなく、家を失ったり、家族との豊かな暮らしも失うリスクに直面する。

 そこで同社は、業界でも初の取り組みとして、一定条件に基づき、上限金額45万円(月5万円のローン返済補助として9ヵ月分、ボーナス払い分を除く)を一括でお渡しすることとした。

「ぜひ安心して、自分の城である家で過ごす時間を楽しんでほしい、という想いから、この支援サービスの取り組みに至った。いま、住宅購入をためらう方が増えていることは事実だが、少しでも安心して住宅をお購入してほしい」(戦略開発本部)という。

■今後、順次、対象期間などを拡大する予定

 今回の支援は、20年5月7日(木)から2020年6月30日(火)の期間内に同社グループの販売会社「ケイアイネットリアルティ」などの主な店舗を介して住宅を購入し、ローンを組んだ方で、引き渡し後6ヵ月以内に整理解雇に遭遇するなど、同社の支援条件に当てはまった方が対象。今後、順次、対象期間などを拡大する予定だ。

 月5万円という金額は、同社物件の対象エリアにおいて、住宅ローンの返済額は月額5万円台が最も多いことと、失業保険の給付期間を考慮し、再就職決定後から収支が安定するまでの期間プラスアルファとして決定した。

 この「お住まいレス9」のような住宅ローン返済支援プランは、不動産業界ではどの企業も取り組んでいないとみられる(同社調べ)。しかし、新型コロナウイルスによる経済損失がリーマンショック時を超えることが確実視される中で、不動産業界もこの危機を国民と一丸となって乗り切るべく、実施を決定したという。(HC)

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