ノジマの第1四半期は在宅・テレワーク関連需要が牽引し営業利益は65%増加

■未定だった業績予想を発表し通期連結営業利益は20%増加を想定

家電量販大手のノジマ<7419>(東1)が7月31日の夕方に発表した2021年3月期・第1四半期の連結決算(2020年4~6月)は、売上高が前年同期比18.0%減の1063.30億円となった一方、営業利益は同64.6%増の60.22億円となり、親会社株主に帰属する四半期純利益も同49.0%増の44.13億円と大幅な増益になった。

 売上高については、新型コロナウイルス流行を受けた臨時休業、時間短縮営業の影響があったが、在宅勤務・テレワークの増加によるパソコン本体や関連機器のほか、テレビ、冷蔵庫の高機能生活家電の販売が好調に推移し利益率向上に寄与。インターネット接続事業も同事業の経常利益は50%増加した。また、キャリアショップ運営事業は、電気通信事業法改正もあり販売台数は大きく減少したが、各通信事業者との連携をはじめ、「質」を追求した事業展開に努め、この事業の経常利益は37%増加した。

■通期純利益はスルガ銀の持分化など加わり2.6倍の410億円に

 第1四半期末の総店舗数は900(うち海外74)。デジタル家電専門店運営事業では、スクラップアンドビルドを含め7店舗を新規出店し1店舗を閉店し187店舗となり、通信専門店を合わせて212店舗。キャリアショップ運営事業では、直営店・FC店を合わせて、スクラップアンドビルドを含め、1店舗を譲受し、6店舗を閉店・譲渡し614店舗。海外事業では3店舗を閉店し74店舗となった。

 5月の前期決算発表の段階では未定だった今期の連結業績予想(第2四半期、3月通期)を発表した。スルガ銀行<8358>(東1)の持分法適用化に伴う負ののれんの計上や持分法投資損益の影響を踏まえ、現時点で入手可能な情報に基づき、3月通期の売上高は5070億円(前期比3.2%減)とし、営業利益は270億円(同19.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は同2.6倍の410億円、予想1株利益は822円76銭とした。(HC)

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