【編集長の視点】オープンハウスは業績再上方修正、再増配、株式分割を買い直して急反発

編集長の視点

オープンハウス<3288>(東1)は、85円高の3600円と急反発し、今年5月18日につけた上場来高値3865円を視界に捉えている。前週末15日に発表した今9月期業績の再上方修正、再増配、株式分割を見直して割安株買いが再燃している。今年2月の前回の今期業績の上方修正・増配発表時には年初来安値1932円水準からストップ高して急伸した値動きの軽さも、再現思惑を強めている。

■不動産流動化事業が計画を上回り買収した連結子会社も順調推移

同社の今9月期業績は、今年2月の上方修正値より売り上げを90億円、営業利益を26億円、経常利益を27億円、純利益を17億円それぞれ引き上げ、純利益は、120億円(前期比54.6%増)と前期の過去最高を大幅に更新する。再上方修正とともに発表した今期第2四半期(2Q)累計業績の利益が、今年2月の上方修正値を13億3400万円~7億8400万円上ぶれて着地しており、2Q業績では今年1月に連結子会社化したアサカワホームの着実な業績成長のほか、不動産仲介事業の営業利益が、前年同期比39.5%増、不動産販売事業の営業利益が、同9.8%増と好調に推移し、9月通期業績では、収益不動産に対する投資家の需要が引き続き強いことから、同社の不動産流動化業務が前回予想を上回るとして再上方修正した。

 株式分割は、投資単位当たりの金額を引き下げて流動性を高め投資しやすい環境を整えることを目的に、6月30日を基準日に1株を2株に分割する。今9月期配当は、今年2月に期初予想の40円を50円に引き下げたが、今回の株式分割換算で30円(前期実績40円)とし、実質で前回増配比10円、前期比20円の連続増配を予定している。

■前回の上方修正・増配ではストップ高しPERはなお8倍台と割安

株価は、2013年9月の新規株式公開(IPO)時につけた初値2100円水準での中段もみ合いが続き、2月の今期業績の上方修正・増配でストップ高、年初来安値から3345円まで73%高し25日移動平均線水準の3000円台を出没のあと業績再上方修正・再増配、株式分割を歓迎して最高値更新と再発進した。PERはなお8倍台と割安であり、株式分割の権利取りも加わり最高値抜けから上値チャレンジが続こう。(本紙編集長・浅妻昭治)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る