アルコニックスが国内大手空調機器メーカーの高付加価値製品の部品を作る富士根産業を連結会社に

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■グループ内で製造と流通を手掛け製販一体の事業展開が可能に

アルコニックス<3036>(東1)は11月25日の夕方、静岡県に生産拠点を構える空調機器向け配管部品メーカーの株式会社富士根産業(本社:沼津市)の株式取得を発表し、既に保有している3.0%分を含め、発行済株式総数のうち95.0%を取得し、同社を連結子会社化するとした。

■95%を取得、残る5%を持つ千代田空調機器とも連携強める

 富士根産業が生産する主要製品は、冷凍・空調機器製品に使用される加工部品であり、特に同社部品が使用される業務用パッケージエアコンは、国内大手空調機器メーカーの高付加価値製品になっている。富士根産業は、パッケージエアコンの主要部品であるタンク部品の製造加工においては業界でも強みを有している。

 また、アルコニックス並びに当社の商社流通セグメントに所属する連結子会社は、2004年より現在まで、当該会社の製品に使用される銅管等伸銅製品の取引関係にある他、当該会社に3.0%を出資する等、ビジネスパートナーとして長期にわたり良好な関係を築いている。

 今回の株式取得では、取得する95.0%の残りの5.0%について、アルコニックスの商社流通(アルミ銅)セグメントの取引先である千代田空調機器株式会社(大阪府堺市)に資本参加を要請し、千代田空調機器が取得する。

 千代田空調機器は、西日本地区における空調機器向け配管部品を手掛ける大手メーカーであり、この株式取得と今後の富士根産業との協業関係構築により、原材料の共通化や生産効率性の向上が見込まれるほか、両社の技術交流等により新規製品分野への進出が可能になる。

 これに、アルコニックスグループにおける商社流通分野(アルミ銅)と併せ、グループ内で製造と流通を一手に手掛けることで、製販一体の事業展開が可能となる他、富士根産業が保有する海外加工拠点(タイ)を活用し、金属加工分野におけるグローバル事業展開を加速させる契機となることが見込まれる。

 今回の株式取得により、アルコニックスの中期経営計画のビジョンである「商社機能と製造業を融合する総合企業」を加速させ、グループ内でのシナジーをさらに向上させることにより、連結ベースにおける企業価値向上を押し進める計画だ。(HC)

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