JFEシステムズは21年3月期3Q累計減収減益、通期予想は利益と配当を上方修正

(決算速報)
 JFEシステムズ<4832>(東2)は1月27日の取引時間終了後に21年3月期第3四半期累計連結業績を発表した。減収減益だった。通期連結業績予想は売上高を据え置き、利益を上方修正した。利益率が改善し、従来予想に比べて減益幅が縮小する見込みだ。また配当予想も上方修正した。株価は急落してモミ合いから下放れの形となったが、一転して上方修正を好感する動きが優勢になりそうだ。出直りを期待したい。

■21年3月期3Q累計減収減益、通期は利益・配当予想を上方修正

 21年3月期第3四半期累計連結業績は、売上高が前年同期比3.2%減の332億23百万円、営業利益が7.1%減の30億68百万円、経常利益が6.1%減の30億98百万円、純利益が5.8%減の20億14百万円だった。基盤サービス事業は伸長したが、鉄鋼部門などが減収となり、開発案件の構成変化による生産性低下も影響した。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高114億32百万円で営業利益9億94百万円、第2四半期は売上高113億10百万円で営業利益9億50百万円、第3四半期は売上高104億81百万円で営業利益11億24百万円だった。

 通期の連結業績予想は売上高を据え置き、利益を上方修正して、売上高が20年3月期比4.1%減の460億円、営業利益が6.9%減の44億70百万円、経常利益が6.3%減の45億円、純利益が8.8%減の29億円とした。従来予想に比べて減益幅が縮小する見込みだ。想定に比べて好採算案件が増加して利益率が改善し、原価・販管費削減も寄与する。

 なお配当予想は期末20円上方修正して、20年3月期と同額の120円(期末一括)とした。

■株価は上方修正を好感して出直り期待

 株価は立会外トレード(1月7日発表、1月14日実施、分売価格2862円)を嫌気して急落し、モミ合いから下放れの形となったが、その後は売り一巡感を強めている。一転して上方修正を好感する動きが優勢になりそうだ。出直りを期待したい。1月27日の終値は2962円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS369円31銭で算出)は約8倍、時価総額は約233億円である。

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