ミロク情報サービスは21年3月期3Q累計減益だが通期利益は再上振れの可能性

(決算速報)
 ミロク情報サービス<9928>(東1)は2月4日の取引時間終了後に21年3月期第3四半期累計連結業績を発表した。前年特需の反動や新型コロナウイルスによる営業活動制約などで減収減益だった。ただし通期予想に対する利益進捗率は高水準だった。通期利益予想は再上振れの可能性が高いだろう。株価は反発して基調転換の動きを強めている。第3四半期累計の高進捗率も評価して出直りを期待したい。

■21年3月期3Q累計減益だが高進捗率、通期利益再上振れの可能性

 21年3月期第3四半期累計連結業績は、売上高が前年同期比8.5%減の249億61百万円、営業利益が30.0%減の36億05百万円、経常利益が31.1%減の36億02百万円、純利益が43.1%減の19億84百万円だった。

 前年のWindows7サポート終了に伴うPC入れ替え特需の反動減に加えて、新型コロナウイルスの影響で営業・システム導入支援活動が制約を受けたため減収減益だった。サービス収入はサブスクリプションモデルの増加や新規顧客の保守契約の増加などで9.9%増収と順調だったが、システム導入契約売上高が18.0%減収だった。

 なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高79億32百万円で営業利益9億92百万円、第2四半期は売上高85億90百万円で営業利益14億97百万円、第3四半期は売上高84億39百万円で営業利益11億16百万円だった。

 通期の連結業績予想(10月30日に売上高を下方修正、利益を上方修正)は据え置いて、売上高が20年3月期比5.6%減の335億円、営業利益が15.8%減の44億円、経常利益が18.1%減の43億50百万円、純利益がソフトウェア評価損一巡で39.7%増の25億70百万円としている。

 新型コロナウイルスの影響などで減収減益予想だが、第3四半期累計の進捗率は営業利益が81.9%、経常利益が82.8%と高水準だった。通期利益予想は再上振れの可能性が高いだろう。

■株価は基調転換の動き

 株価は12月の安値圏から反発して基調転換の動きを強めている。週足チャートで見ると抵抗線となっていた26週移動平均線を突破した。第3四半期累計の高進捗率も評価して出直りを期待したい。2月4日の終値は2265円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS83円78銭で算出)は約27倍、時価総額は約788億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る