【注目銘柄】ヒマラヤは反落も業績上方修正を手掛かりに押し目買いが交錯

注目銘柄

ヒマラヤ<7514>(東1)は、前日1日に7円安の984円と反落して引けた。同社株は、今年3月1日に今2021年8月期の第2四半期(2020年9月~2月期、2Q)累計業績と8月期通期業績を上方修正し、3月26日にその2Q累計業績を発表し上方修正値を上ぶれて着地したが、材料織り込み済みとして利益確定売りに押されてきた。ただ前日は973円まで売られたが、25日移動平均線で下値抵抗力を示しているとして押し目買いも交錯した。新型コロナウイルス感染症の感染拡大の第4波懸念が強まり、大阪府などが「まん延防止等重点措置」の適用を要請したなか、同社のアウトドア・ゴルフ用品などに「三密」回避需要が高まり、「ウイズ・コロナ」株人気の再燃も期待されている。

■新生活様式を受けゴルフ・アウトドア用品が好調

 同社の業績は、前期と今期で様変わりとなっている。前期業績は、記録的な暖冬や少雪などでスキー・スノーボード市場が低迷し業績も水面下推移となり減収・赤字転落となった。これに対して今期に入っての気象条件は、気温低下、降雪などが続いて業績を押し上げ、さらにコロナ禍により定着した新生活様式に親和性の高いゴルフ・アウトドア用品が好調に推移し、業績が大幅上方修正されV字回復を鮮明化させている。

 具体的には今期2Q累計業績は、利益が、3月1日の上方修正値を6800万円~9300万円上ぶれて着地した。一方、今8月期通期業績は、期初予想より売り上げを22億円、営業利益を8億2000万円、経常利益を8億7000万円、純利益を6億2800万円それぞれ引き上げ、売り上げ610億円(前期比5.7%増)、営業利益13億7000万円(前期は4億8700万円の赤字)、経常利益15億円(同3億2800万円の赤字)、純利益9億円(同7億8900万円の赤字)と黒字転換幅の拡大を見込んでいる。配当も、年間20円(前期実績15円)と増配、前々期並みへの復元配当を予定している。

■25日線で下値を確かめPER13倍、PBR0.8倍の修正で2018年高値目指す

 株価は、コロナ禍による世界同時株安の影響でつけた昨年来安値543円から下げ過ぎ修正で底上げしたが、前期四半期業績がいずれも赤字着地となったことで800円台を固める中段もみ合いが続き、今期業績の黒字転換予想で1000円台に乗せ、今期業績の上方修正とともにストップ高して昨年来高値1062円まで買い進まれ、スピード調整中である。PERは13倍台、PBRは0.87倍となお割安であり、25日線で下値を確認したここから「ウイズ・コロナ」株人気を強め、2018年1月高値1415円を目指そう。

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