スペースバリューホールディングスは上値試す、22年3月期収益拡大期待

株式市場 銘柄

スペースバリューホールディングス<1448>(東1)は建築事業や立体駐車場事業などを展開している。21年3月期は従来予想に比べて経常減益幅が拡大する見込みとなったが、22年3月期の収益拡大を期待したい。株価は反発して2月の年初来高値に接近している。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■日成ビルド工業の持株会社で建築事業や立体駐車事業などを展開

 日成ビルド工業の持株会社である。2000㎡未満を中心とする建築事業(システム・プレハブ建築)をコア領域として、立体駐車場事業、土地活用事業、総合建設事業なども展開している。

 中期経営計画では目標値に23年3月期経常利益45億円以上(かつ経常利益率5%以上)、ROE10%以上を掲げている。収益性・効率性の改善を最優先として取り組み、本業回帰でホテル開発事業の撤退も進める。株主還元では配当性向を30%に設定し、株主優待制度の拡充も発表している。

■21年3月期減益予想、22年3月期収益拡大期待

 21年3月期の連結業績予想(期初時点では未定、9月14日公表、10月7日に純利益を上方修正、3月12日に下方修正)は、売上高が20年3月期比8.3%減の784億円、営業利益が59.7%減の10億円、経常利益が44.7%減の15億80百万円、当期純利益が25.4%増の12億50百万円としている。

 従来予想に比べて経常減益幅が拡大する見込みとなった。立体駐車場事業の売上が従来予想を下回り、コスト面では人員適正配置に伴う労務費の増加、工事予算外費用の発生、内部管理体制維持・強化に係る費用の計上なども影響する。21年3月期は従来予想に比べて経常減益幅が拡大する見込みとなったが、22年3月期の収益拡大を期待したい。

■株価は上値試す

 株価は反発して2月の年初来高値に接近している。21年3月期業績予想下方修正(3月12日付)に対するネガティブ反応は限定的だった。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。4月2日の終値は776円、時価総額は約276億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る