キムラユニティー高値圏頑強、8年ぶり1100円台で上場来高値も視野に捉える

株式市場 銘柄

チャート1 キムラユニティー<9368>(東1)は、9円高の1162円と去る8日につけた年初来高値1169円に対し高値圏で強い。また、現在の水準は2007年10月以来の1100円台乗せである。トヨタ自動車関連で業績のよいことから2006年1月の上場来高値1540円を目指す展開が予想されそうだ。

 トヨタ自動車の補給部品・KD包装、および一般物流請負を主力とする総合物流サービス企業である。

 ネット通販市場の拡大も追い風として、物流請負のNLS(ニューロジスティクスサービス)事業の新規顧客開拓や生産性改善を推進している。14年4月にスズケン<9987>の庫内物流業務を請け負う千葉・印西事業所、14年5月に東芝ロジスティクスの物流業務を請け負う神奈川・川崎事業所を開設した。そしてNLS事業の15年3月期売上高が83億98百万円まで拡大し、中期目標の売上高100億円の達成が視野に入っている。

 海外はトヨタ自動車の海外生産拡大に合わせて米国、メキシコ、ブラジル、中国、タイに拠点展開している。米国子会社は13年7月にカナダの大手自動車部品メーカーMAGNAグループのDRIVE社から倉庫内物流請負を新規受注し、14年7月には一段の受注拡大に向けて新倉庫が竣工・稼働した。中国では自動車保有台数の増加に伴って、中期的に補修部品需要の拡大基調が予想される。

 16年3月期は売上高が前期比3.3%増の473億円、営業利益が同31.5%増の20億円、経常利益が同8.8%増の22億円、純利益が同26.2%増の13億円としている。売上高、利益とも過去最高更新の見込み。配当は、記念配当2円を普通配当に変えて年間27円(第2四半期末13円、期末14円)としている。予想配当性向は25.1%となる。

 5月26日に、「中期経営計画2017」を発表し、経営目標値として18年3月期の売上高520億円、営業利益25億円、経常利益27億円、純利益16億円、EPS132円56銭、ROE6.0%を掲げた。利益還元は業績や設備投資計画を踏まえつつ、連結配当性向30%以上を目標としている。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■銀座の呉服店「むら田」店主・村田あき子の語りをまとめた書籍  KADOKAWA<9468>(東証…
  2. ■長時間立ち仕事や長距離歩行の負担軽減、安全で快適な勤務環境を整備  日本航空(JAL)<9201…
  3. ■「ポケモンフォレスト」と「カヤツリタウン」2エリア構成、冒険とイベントを一体化  よみうりランド…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  2. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  3. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  4. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  5. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…
  6. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る