【どう見るこの相場】エレベータ相場から転換へ向かうのか?5月相場に続き6月相場も小回り優先!

■静脈株のクラスターから瀬踏み

 波乱の5月相場は、残り1週間となった。この5月相場は、大型連休明け以来、サプライズの連続であった。日経平均株価が、日替わりで600高して600円安するなどポジティブ・サプライズとネガティブ・サプライズがゴチャ混ぜに繰り返されて一喜一憂、エレベータ相場に振り回されっ放しだった。

 先を走る米国市場で、コロナワクチン接種進展による経済活動の正常化期待が、逆にインフレ懸念と長期金利上昇を誘発し、FRB(連邦準備制度理事会)のテーパリング(資産購入の縮小)への警戒感を強め、好調な企業決算も、多くは逆に材料出尽くしとして売られ、足元では仮想通貨のビットコインまで急落し追い討ちとなった結果である。

 さすがにこうした懸念材料は、5月の3週間にわたるエレベータ相場で織り込み、FRBの政策スタンスの足元もみえたとして6月相場へ期待する市場関係者も多い。ただ東京市場に関しては、固有の事情もありやや注意が必要な側面も否定できない。まず欧米各国に周回遅れどころか3周、4周遅れとなっているワクチン接種の進展で現在、10都道府県に発出されている緊急事態宣言が、本当に期限通りに5月31日(沖縄県は6月20日まで)に解除されるのかが、難問となる。それでなくても、日本の1~3月期の国内総生産(GDP)成長率は、マイナス5.1%とプラス成長が加速した米国や中国に水を開けられたのである。

 また7月23日に開会式が迫っている東京オリンピックの開催の是非も、変異株ウイルスへの不安感、危機感などの国民感情を逆撫でするような相次ぐIOC(国際オリンピック委員会)幹部の発言が、逆に反発を誘発して急に国民的議論が高まっており、日経平均株価の変動要因となりそうだ。さらにこれと密接に関連するが、7月4日に投開票の東京都議会議員選挙を前に政局不安が高まるようなら、もちろん海外投資家の最も忌み嫌うこととなり売り材料の懸念が強まる展開も、想定範囲内となる。5月相場のトンネルを抜けたら、また6月相場もトンネルとならないことを切に願いたいものだ。

 不安材料ばかりを並べて読者の皆さんのお叱りを受けそうで恐縮だが、ここはやはりセイフティ、5月のエレベータ相場をなんとかやり過ごした反動で、しびれをきらしていきなり超強気転換するのではなく、6月相場も、徐々にそろそろと瀬踏みしながらマーケット・インすることを優先したい。

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