【株式市場特集】業績上方修正と増配株から「分配と株高の好循環」進行を想定して銘柄をセレクト

特集

 今週の当特集は、主要3株価指標が最高値を更新している前週末5日の米国市場で、景気敏感株優位の展開が続いていることも勘案し、業績上方修正と増配を発表した銘柄から「分配と株高の好循環」が進行することを想定して関連銘柄をセレクトをしてみた。海運大手3社ほどではないが、PER評価が1ケタ台、配当利回りが4%~5%となる銘柄が中心で、なかにはPBRが1倍を割るバリュー株のクラスターも目立つ。配当取り妙味のインカムゲインとともに、値幅稼ぎのキャピタルゲインも期待したい。

■商社株は大手の逆張りから専門商社株の順張りまで全方位対応

 「分配と高株価の好循環」を期待させてくれる業績上方修正と増配を同時発表のクラスターの第一走者は、専門商社株を含めた商社株だろう。大手商社株では、丸紅<8002>(東1)が、年初来高値に迫る歓迎高となったが、双日<2768>(東1)、伊藤忠商事<8001>(東1)、三井物産<8031>(東1)、住友商事<8053>(東1)、三菱商事<8058>(東1)は、今年10月に年初来高値まで買われていただけに海運大手3社と同様に材料出尽くし感から売り反応となった。しかしPERは4倍~6倍、PBRは1倍割れと割り負け、配当利回りは4~5%と市場平均を大きく上回る。逆張りも一考余地がある。

 専門商社株では、エレクトロニクス商社のトーメンデバイス<2737>(東1)、伯東<7433>(東1)、鳥羽洋行<7472>(JQS)、新光商事<8141>(東1)、三信電気<8150>(東1)、立花エレテック<8159>(東1)、日本電計<9908>(JQS)などがPBR1倍割れで年間配当利回りは3%~5%となっている。同様に建材商社のOCHIホールディングス<3166>(東1)、JKホールディングス<9896>(東1)、水産資材商社のニチモウ<8091>(東1)、金属商社のテクノアソシエ<8249>(東2)、食品機械商社の蔵王産業<9986>(東1)、通販会社のスクロール<8005>(東1)も、バリュー株ポジションにある。

■素材関連、エレクトロニクス関連、自動車関連でも続々

 中小型株では鉄鋼・アルミの素材関連の中山製鋼<5408>(東1)、高砂鉄工所<5458>(東2)、山陽特殊製鋼<5481>(東1)、UACJ<5741>(東1)、自動車関連のニッタ<5186>(東1)、日本特殊陶業<5334>(東1)、プレス工業<7246>(東1)、エレクトロニクス関連のエア・ウォーター<4088>(東1)、有沢製作所<5208>(東1)、山一電機<6941>(東1)、中古住宅のイーグランド<3294>(東1)などが低PER・PBRで配当利回りも3%~5%と市場平均をオ-バーしている。

 別線人気を内包していそうなのが、明和産業<8103>(東1)と日本たばこ産業<JT、2914>(東1)だ。明和産は、今3月期配当を年間118円に再増配し、年間配当利回りは14.14%と全市場の配当利回りランキングの断トツとなっている。JTも年間配当を140円に増配したが、今12月期業績の上方修正自体がサプライズ視されている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■9割超が対策を実施も、「WBGT」の認知は依然として低調  帝国データバンクの調査により、「熱中…
  2. ■「変身と成長」掲げ1300億円の積極投資、収益構造の転換図る  吉野家ホールディングス<9861…
  3. ■人手不足を補いながら顧客満足度の向上に貢献  シャープ<6753>(東証プライム)は5月20日、…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  2. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  3. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  4. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  5. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  6. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る