【どう見るこの株】アズームは上値試す、22年9月期大幅増収増益予想

どう見るこの株

 アズーム<3496>(東マ)は月極駐車場関連の遊休不動産活用事業を展開している。22年9月期は主力の月極駐車場サブリースサービスが伸長して大幅増収増益予想としている。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は急伸して上場来高値を更新した。利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。

■月極駐車場関連の遊休不動産活用事業を展開

 月極駐車場ポータルサイト「カーパーキング」を通じて駐車場の空き区画や土地をサブリースする月極駐車場サブリースサービスを主力に、遊休不動産活用事業(月極駐車場サブリースサービス、駐車場紹介サービス、その他サービス)、およびビジュアライゼーション事業(3DCG技術を活用してグラフィックデータとして制作・販売する3DCGパース)を展開している。

 月極駐車場サブリースサービスはストック型ビジネスである。オフィスビル(附置義務駐車施設)や賃貸・分譲マンションを中心に受託台数を拡大し、21年9月期末時点の月極駐車場受託台数は1万4403台で、平均稼働率は92%だった。

 成長戦略として、駐車場データベース拡充による利用者数増大、事業展開エリアの拡大・深掘りによる取り扱い車室増大、事業領域の拡大による遊休不動産全般への収益機会拡大を推進している。

 21年10月には月極駐車場特化型の賃料保証サービスを行う子会社として鉄壁を設立した。21年12月には有料職業紹介事業を行う子会社としてダイバースを設立(事業開始は22年4月予定)する。

■22年9月期大幅増収増益予想

 22年9月期の連結業績予想(収益認識基準適用、増減率は適用前の実績値との比較)は、売上高が21年9月期比28.7%増の64億円、営業利益が67.5%増の8億50百万円、経常利益が68.2%増の8億50百万円、親会社株主帰属当期純利益が65.5%増の5億40百万円としている。

 大幅増収増益予想としている。主力の遊休不動産活用事業において、月極駐車場サブリースサービスが大幅に伸長する見込みだ。営業人員を拡充して引き続き最大規模の受託台数および稼働台数獲得を目指す。ビジュアライゼーション事業も利益率向上を目指す。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は上値試す

 22年4月4日移行予定の新市場区分については、21年11月24日開催の取締役会においてグロース市場選択申請を決議した。

 株価(21年2月1日付で株式2分割)は急伸して上場来高値を更新した。22年9月期大幅増収増益予想を好感した。利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。12月1日の終値は7390円、時価総額は約219億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る