川崎重工は日本郵船向けに86,700m3型LPG(液化石油ガス)燃料LPG/アンモニア運搬船2隻の造船契約を締結

■86,700m3型LPG燃料LPG/アンモニア運搬船を受注

 川崎重工<7012>(東1)は12月2日、日本郵船<9101>(東1)向けに、86,700m3型LPG(液化石油ガス)燃料LPG/アンモニア運搬船2隻の造船契約を締結したと発表。同社向けLPG/アンモニア運搬船の初契約となる。

 同船は、LPGと液化アンモニアを積載できるカーゴタンクを搭載した運搬船で、LPG運搬船としては75隻目、LPG燃料LPG船としては12隻目、アンモニア積載も可能にした新型船型としては5隻目になる。今後、坂出工場で建造し、2024年に竣工予定。

 今回受注したLPG/アンモニア運搬船は、低炭素なエネルギーとしてすでに活用されているLPGと、脱炭素社会の新たな燃料として将来的に活用が期待されるアンモニアを同時に運搬することができる。また、世界の主要LPGターミナルに入港できるよう全長や幅などの船体主要目を大きく変えることなく、従来船型よりカーゴタンクの容積を増量した。

 燃料には、LPGと低硫黄燃料油を使用できる。LPGを燃料とする場合、燃料油使用時に比べ、排気ガス中の硫黄酸化物(SOx)や二酸化炭素などの排出量を大幅に削減でき、SOx排出規制への対応はもちろんのこと、2022年にさらなる規制強化が予定されている二酸化炭素排出量規制に関しては、EEDIフェーズ3に適応する。また、主機関の回転エネルギーを電力に変換する軸発電機の搭載によって、通常航海中はディーゼル発電機を完全に停止することが可能となる。

 全世界的に強化されつつある環境規制ならびにSDGsに代表される具体的な行動計画を踏まえ、同社は今後も、LPG燃料LPG運搬船をはじめとした環境規制に対応した各種商船や、次世代エネルギーとして注目されている液化水素運搬船など、地球環境にやさしい船舶技術を開発・提供し、低炭素・脱炭素社会の実現に貢献していくとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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