アルコニックスが精密コネクタ金属端子部品企業を完全子会社化へ

ビジネス 万年筆 メモ

■5G、IoT関連の需要が飛躍的に増加し、今後はEV関連も拡大

 アルコニックス<3036>(東1)は12月21日の夕方、精密コネクター部品などの電子部品材料メーカー、ジュピター工業株式会社(岩手県宮古市)の連結子会社化を発表した。

 22日の株価(前場)は1276円(35円高)まで上げた後も堅調に推移し、この発表が好感される形で再び出直る相場となっている。

 ジュピター工業株式会社の発行済株式総数(普通株式及び優先株式としてのA種類株式の全て)の100%を取得する。取得予定日は2022年4月20日。株式取得にかかるデューデリジェンス費用は概算額として20百万円を見込んでいる。

■株式取得の目的

 今回、アルコニックスが株式を取得するジュピター工業株式会社(以下、「当該会社」)は、精密コネクタ金属端子部品のプレス加工、及びプレス金型の設計並びに製作を主たる事業とする電子部品材料メーカー。主要製品はスマートフォン、タブレット等のデジタルモバイル製品等の民生機器向け高性能精密コネクタ金属端子部品であり、また射出成形によるコネクタといった関連部品の製造も手掛けている。

 同社の得意先は最終製品向け大手有力電子部品メーカーであり、複雑かつ納期管理が厳しい電子部品・半導体関連のサプライチェーンにおいて、当該会社は独自で培った高い技術力及び確立された開発・量産体制を駆使し製品の安定供給に貢献し顧客から主力ベンダーの一つとして高い評価を得ている。

 コネクタ業界は自動車の電装化、5G、IoT関連の進展で需要が飛躍的に増加しており、特に自動車はEV関連の世界的需要増加を受けて、これに伴うコネクタ市場はさらに進展するものと考えている。さらに当該会社の事業領域は、アルコニックスが中期経営計画の中でグループ成長の原動力として位置付ける「電子部品」「半導体」「自動車」に合致しており、当社グループの金属加工セグメントと親和性が高いことから、グループ内での連携、及び技術交流等の推進により新たなシナジー効果が期待される。

 さらに、当該会社は世界有数の電子部品消費地である中国に設計・生産を行う海外拠点を有し、コネクタを含む電子部品材料におけるグループレベルでのグローバルな事業展開が可能。今回の株式取得により、アルコニックスの中期経営計画のビジョンである「商社機能と製造業を融合する総合企業」を加速させ、グループ内でのシナジーをさらに向上させることにより、新たな企業グループを目指す当社グループの、連結ベースにおける企業価値向上に資するものと考えている。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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