【どう見るこの株】ナレッジスイートは底値圏、クラウド型統合ビジネスアプリケーションが主力

 ナレッジスイート<3999>(東マ)はクラウド型統合ビジネスアプリケーションを主力として、中堅・中小企業向けDX関連事業を展開している。22年9月期は需要が高水準に推移して大幅増収、先行投資負担を吸収して黒字化予想としている。積極的な事業展開で収益拡大を期待したい。株価は地合い悪化も影響して年初来安値を更新する軟調展開だが、ほぼ底値圏だろう。売り一巡して出直りを期待したい。

■クラウド型統合ビジネスアプリケーションが主力

 経営理念に「中小企業のビジネスを変え、日本経済の活性化に貢献する」を掲げ、DX(デジタルトランスフォーメーション)関連事業を展開している。

 事業区分は、中堅・中小企業向けクラウド型グループウェア・SFA(営業支援)およびCRM(顧客管理)統合ビジネスアプリケーションのKnowledge Suiteを中心に中堅・中小企業のDXを支援するDX事業、システム受託開発などシステムエンジニアリングサービスを中心とするBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)事業としている。

 21年9月末時点の「Knowledge Suite」を中心とするSaaS契約件数(M&Aで21年9月期第3四半期からビジネスチャットのInCircleを追加)は20年9月期末比1110社増加の2954社(内訳はKnowledge Suiteが479件増加の2323件、InCircleが631社)となった。また21年7月にはネットビジネスサポートを子会社化して企業マーケティングデータベース事業(Beegleデータ)を取得した。

 中期経営計画の目標値は24年9月期売上高50億48百万円~53億60百万円(DX事業31億40百万円、BPO事業19億07百万円~20億25百万円)、営業利益5億17百万円~6億04百万円(営業利益率10.3%~11.3%)などを掲げている。

■22年9月期黒字化予想

 22年9月期連結業績予想(IFRS)は、売上収益が21年9月期比25.2%増の31億57百万円、営業利益が1億17百万円~1億36百万円(21年9月期は1億08百万円の赤字)としている。

 需要が高水準に推移して大幅増収、人件費増加など先行投資負担を吸収して黒字化予想としている。営業100名体制の実現に向けた積極的な人材投資、および自社開発・M&Aによる新プロダクト・サービス拡充などを推進する。積極的な事業展開で収益拡大を期待したい。

■株価は底値圏

 株価は地合い悪化も影響して年初来安値を更新する軟調展開だが、ほぼ底値圏だろう。売り一巡して出直りを期待したい。12月27日の終値は684円、時価総額は約35億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る