【編集長の視点】ダブル・スコープはストップ高買い気配、業績上方修正で最高純益を更新し割安株買い再燃

編集長の視点

ダブル・スコープ<6619>(東マ)は、寄り付きから買い気配値を切り上げて急反発、300円高の1350円買い気配とストップ高している。ストップ高でも、売り買い差し引きで約51万株の買い物を集める人気となっている。前日8日大引け後に今12月期第2四半期累計・通期業績の上方修正を発表、通期純利益が、一気に4期ぶりに過去最高を更新することを評価して割安修正買いが再燃している。同社は、前期業績も再三にわたり上方修正、そのたびにストップ高を演じており、急騰特性の再発揮期待も高めている。

■リチウム電池セパレータの受注が順調に推移し販売単価もアップ

業績上方修正のうち12月通期業績は、期初予想より売り上げを12億2800万円、経常利益を7億900万円、純利益を6億7400万円それぞれ引き上げ、純利益は、14億円(前期比2.6倍)と連続の大幅増益となり、2011年12月期の過去最高(12億500万円)を更新する。リチウムイオンバッテリー業界で電気自動車などの車載用途の需要が拡大し、リチウムイオン二次電池用セパレータの市況も上昇、主要顧客向けに受注が順調に推移するとともに、販売単価も期初想定を上回り、さらに通期為替レートも、期初想定の1ドル=115円に対して120円台と円安となっていることも、上方修正要因となった。

■年初来上昇幅の半値押し水準を固めPER13倍台の割安修正に再発進

株価は、今年1月に前期業績の2回目の上方修正をしたことでストップ高と動意付き、さらに前期業績の観測報道で再度、ストップ高、このあと前期業績の3回目の上方修正、今期業績の続伸・初配当予想、A123社(米国マサチューセッツ州)向けの製品供給契約の延長、韓国での新規工場用地賃貸借契約締結などの好材料が続いて年初来高値1425円まで年初来安値から2.1倍化した。足元は、この上昇幅の半値押し水準固めとなっていたが、きょうのストップ高気配でもPERはなお13倍台と割安となっている。ギリシャ問題で世界的な株価波乱が続くなか、逆に材料株人気を高め再発進、年初来高値奪回から2012年5月高値1710円が次の上値ターゲットとなろう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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