星光PMCは22年12月期減益予想

(決算速報)
 星光PMC<4963>(東1、新市場区分プライム)は2月14日の取引時間中に21年12月期連結業績を発表した。需要の回復や差別化商品の拡販などで増収増益だった。22年12月期は需要堅調で増収だが、原燃料価格高騰や成長投資費用増加などで減益予想としている。一時的に利益成長が減速する形だが、中期的に収益拡大を期待したい。株価は地合い悪化も影響して昨年来安値を更新する展開だが、売り一巡して出直りを期待したい。

■22年12月期は原燃料価格高騰や成長投資費用で一時的に減益予想

 21年12月期連結業績は売上高が20年12月期比19.1%増の310億32百万円、営業利益が9.8%増の28億67百万円、経常利益が17.7%増の31億39百万円、そして親会社株主帰属当期純利益が23.6%増の20億82百万円だった。需要の回復や差別化商品の拡販などで増収増益だった。配当は20年12月期と同額の16円(第2四半期末8円、期末8円)とした。

 製紙用薬品事業は、需要の回復や差別化商品の拡販などで売上高が17.0%増の175億56百万円と大幅伸長したが、原料価格高騰などでセグメント利益(全社費用等調整前営業利益)は17.9%減の11億93百万円だった。

 樹脂事業は、粘着剤、印刷インキ用樹脂・記録材料用樹脂が順調に伸長して、売上高が18.1%増の80億83百万円と大幅伸長したが、原料価格高騰などで利益は0.3%増の8億03百万円にとどまった。

 化成品事業は、売上高が28.4%増の53億92百万円、利益が83.2%増の13億12百万円だった。主力製品の輸出売上が伸長して大幅増収増益だった。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高が75億11百万円で営業利益が9億63百万円、第2四半期は売上高が74億73百万円で営業利益が5億40百万円、第3四半期は売上高が80億32百万円で営業利益が7億69百万円、第4四半期は売上高が80億16百万円で営業利益が5億95百万円だった。

 22年12月期連結業績予想は、売上高が21年12月期比7.8%増の334億60百万円、営業利益が28.9%減の20億40百万円、経常利益が31.2%減の21億60百万円、親会社株主帰属当期純利益が29.4%減の14億70百万円としている。配当予想は21年12月期と同額の16円(第2四半期末8円、期末8円)としている。

 需要堅調で増収だが、原燃料価格高騰や成長投資費用増加などで減益予想としている。セグメント別には、製紙用薬品事業が原燃料価格高騰、ベトナム新工場立ち上げ費用の発生などで一時的に減益、樹脂事業が高付加価値製品の販売拡大で原燃料価格高騰の影響を吸収して増益、化成品事業が原燃料価格高騰や設備投資増加に伴う償却費の増加で一時的に大幅減益の見込みとしている。

 22年12月期は成長投資負担も影響して一時的に利益成長が減速する形だが、中期的に収益拡大を期待したい。

■株価は売り一巡

 株価は地合い悪化も影響して昨年来安値を更新する展開だが、売り一巡して出直りを期待したい。2月14日の終値は625円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS48円48銭で算出)は約13倍、時価総額は約190億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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