日本エンタープライズ、26年5月期の大幅増益見通しを維持、キッティング支援やコンテンツ拡大で増収へ

(決算速報)
 日本エンタープライズ<4829>(東証スタンダード)は10月10日に26年5月期第1四半期連結業績を発表した。小幅増収ながら営業赤字だった。クリエーション事業における月額コンテンツ会員獲得のための広告宣伝投資、ソリューション事業におけるシステム開発サービスの外注費増加などが影響した。ただし通期の大幅増収増益予想を据え置いた。コンテンツサービスやキッティング支援などの拡大を見込んでいる。積極的な事業展開で収益回復を期待したい。株価は上値が重くなりモミ合う形だが、調整一巡して出直りを期待したい。

■26年5月期1Q営業赤字だが通期大幅増益予想据え置き

 26年5月期第1四半期(6月~8月)の連結業績は売上高が前年同期比1.2%増の10億82百万円、営業利益が11百万円の損失(前年同期は1百万円)、経常利益が32.1%減の5百万円、そして親会社株主帰属四半期純利益が7百万円の損失(同10百万円の損失)だった。小幅増収ながら営業赤字だった。クリエーション事業における月額コンテンツ会員獲得のための広告宣伝投資、ソリューション事業におけるシステム開発サービスの外注費増加などが影響した。

 クリエーション事業(一般消費者向けコンテンツサービス、法人向けビジネスサポートサービス等)は、売上高が2.6%増の4億31百万円、営業利益(全社費用等調整前)が22.2%減の77百万円だった。売上面は一般消費者向けコンテンツサービスがその他コンテンツの減少で微減だが、法人向けビジネスサポートサービスがキッティング支援(代行サービス)等の増加で増収だった。利益面はシステム開発サービスの外注費が増加したほか、月額コンテンツ会員獲得のための広告宣伝投資などが影響した。

 ソリューション事業(法人向けシステム受託開発・運用等)は、売上高が0.3%増の6億50百万円、営業利益が7.0%増の57百万円だった。売上面はシステム開発サービスが復調途上のため減収だが、業務支援サービスやガラスコーティング剤等が増加した。

 通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が前期比20.0%増の53億30百万円、営業利益が3.5倍の2億40百万円、経常利益が2.8倍の2億50百万円、親会社株主帰属当期純利益が7.1倍の1億55百万円としている。配当予想は前期と同額の3円(期末一括)としている。予想配当性向は74.6%となる。

 クリエーション事業ではコンテンツサービスやキッティング支援などの拡大、ソリューション事業ではシステム開発サービスの復調などを見込んでいる。積極的な事業展開で収益回復を期待したい。

■株価は調整一巡

 株価は上値が重くなりモミ合う形だが、調整一巡して出直りを期待したい。10月10日の終値は120円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS4円02銭で算出)は約30倍、今期予想配当利回り(会社予想の3円で算出)は約2.5%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS122円87銭で算出)は約1.0倍、そして時価総額は約46億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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