4~6月決算発表待ち、好業績を個別で買う展開か=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛

犬丸正寛の相場展望 日経平均は、7月9日の直近ボトム1万9115円から21日の2万0850円まで1741円、率で9.1%上昇したところで調整入りとなっている。注目となるのは、21日の2万0850円が6月24日の2万0952円に対し二番天井となってしまうのかどうかである。

参考となるのはNYダウの動きだろう。NYダウは7月20日に1万8137ドルまで上伸したが5月19日の最高値1万8351ドルを抜くことができずダブルトップ形成となって調整入りしていることだ。ギリシャ問題の霧が晴れ、中国株も下げ止まったことを好感したが、一方、米国企業の4~6月期業績が期待したほど好くなかったことが響いている。

日本もこれから4~6月期決算発表が本格化する。4,5月頃に比べると円安に振れ、原油安も加わっていることなどから決算は悪くないと思われるが、来年3月期を上方修正するまでにはならないだろう。従って、個別的には好決算を買う動きは予想されるものの、マーケット全体を押し上げるエネルギーにはならないだろう。

現実の日米の景気・企業々績は堅調で相場基調が下げに転換するということではないからNYダウは去る7月1日の下値のフシ1万7465ドルを下回ることはないだろう。とくに、日経平均についてはこれから決算発表を控えていることが下支えするため26週線(2万0409円)を下回ることはないとみていいだろう。

ただ、7月中旬以降、東証1部の出来高は20億株前後、同売買代金2兆円前後と少ない状態が目立つ。4~6月決算発表が終われば、いっそう出来高・売買代金は少なくなり、夏枯れ相場の様相が強まる可能性はありそうだ。

中期狙いなら秋相場に備え優良銘柄の26週線を目処に押し目買いがよいだろう。短期なら好業績材料株を狙うのがよさそうだ。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京・愛知・兵庫で屋外広告も掲出、号外や無料バッティング企画も実施  Major League …
  2. ■新生児対象の臨床試験で抗炎症作用と菌叢改善を実証  森永乳業<2264>(東証プライム)は7月2…
  3. ■「日本栄養・食糧学会大会」で研究成果発表、科学的根拠を提示  味の素<2802>(東証プライム)…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■東証市場、主力株急落と中小型株逆行高で投資戦略二極化  証市場は9月19日に主力株の急落と中小型…
  2. どう見るこの相場
    ■プライム市場の需給悪化を警戒し、個人投資家は新興市場へ資金を逃避  「桐一葉 落ちて天下の秋を知…
  3. ■01銘柄:往年の主力株が再評価、低PER・PBRで買い候補に  今週の当コラムでは、買い遅れカバ…
  4. ■日米同時最高値への買い遅れは「TOPIXコア30」と「01銘柄」の出遅れ株でカバー  日米同時最…
  5. ■東京株、NYダウ反落と首相辞任で先行き不透明  東京株式市場は米国雇用統計の弱含みでNYダウが反…
  6. ■株式分割銘柄:62社に拡大、投資単位引き下げで流動性向上  選り取り見取りで目移りがしそうだ。今…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る