インフォマート、サッポログループ物流は1000社超の取引先との請求書をデジタル化し紙ゼロへ

■「BtoBプラットフォーム 請求書」で物流DXの一翼を担う業務改革を

 BtoBビジネスを革新する信頼のリーディングカンパニーを目指す、インフォマート<2492>(東証プライム)は6月23日、大手飲料メーカー、サッポログループの物流事業を担うサッポログループ物流が、同社の「BtoBプラットフォーム 請求書」を導入したと発表。

 サッポログループ物流では、グループ内外企業との取引が多く、請求書は受取・発行いずれも取引社数が1000社を超え、それぞれ毎月700件近いやりとりが発生していた。

 事業拡大と将来の労働人口減少を見据えた業務標準化プロジェクトの一環として、請求支払業務のデジタル化とペーパーレスを実現した。

■「BtoBプラットフォーム 請求書」導入前の課題

 請求書の授受は全国に9つある支社で行っている。発行は帳簿に日付と宛先を手書きした上で上長の承認を受けてから社印をもらうフローで、効率が悪いものだった。また、請求書は、郵送前にあらかじめFAXやメールで先方に内容を知らせた上で原本を送っていた。

 支払業務では、先方の希望に合わせた支払通知書を発行していたため、FAXやPDF、エクセルファイル等と形式がバラバラだった。業務標準化にはほど遠い作業を、支社ごとの担当者が月初4日ほどかけて行っており、その期間のみ極めて繁忙になっていた。

 真の課題は、現場に課題意識がなく、この状態を「当たり前と思っていた」ことだった。会社に歴史があるぶん業務も長年の慣習が浸透しており、非効率な方法でもこなし続けていた。

 しかし、取引が増えれば業務も増えていく一方で、労働人口は減少していく。未来を見据え、やり方を変えなければという意識改革が必要だった。

■「BtoBプラットフォーム 請求書」導入効果

(1)毎月約700件の紙の請求書発行が、デジタル化でほぼゼロに

 2020年6月の導入開始当初からデジタル化率は60%以上、2022年4月現在、発行する請求書の9割をデジタル化している。残りの1割はオプションの「郵送代行機能」を利用しているため、紙による発行作業はほぼなくなった。

(2)取引先へ即日請求データが届き、月初に集中する作業負荷を緩和

 作業時間は半日から1日程度短縮し、実務担当者も業務負担の軽減を実感している。電子請求書の発行後、即日取引先へ届くため、先方へ事前にFAXやメールを送る手間もなくなった。

(3)業務標準化を実現し、テレワークへの機運高まる

 新規の取引先には請求支払を「BtoBプラットフォーム 請求書」で行う旨を最初に伝え、基幹システムへの企業情報登録もメールアドレスを必須項目として入力するフローに変えた。その結果毎月デジタル化が進み、業務標準化プロジェクトの中でもずば抜けた効果を得られている。各支社ではドライバーと対面でのやりとり等テレワークが困難な面はあるものの、可能な業務はテレワークをという機運も高まりつつある。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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