【新春株式市場特集】ベスト10銘柄がセレクト!卯年相場で一跳ね、二跳ね、三跳ねを期待してトライ

銘柄

 2021年年間上昇率ランキングの上位にランクインした銘柄は、壽屋<7809>(東証スタンダード)、NIPON EXPRESSホールディング<9147>(東証プライム)、伯東<7433>(東証プライム)などが、業績上方修正、増配などを手掛かりに続伸した。このことは、越年銘柄の翌年相場での株高継続力の決め手となったのは、業績ファンダメンタルズが基本で、割安か割高かが正夢か逆夢か、宝船か泥船かの分岐点になることを示唆しているといえそうだ。

 昨年の大納会で年初来高値を更新した71銘柄、年間上昇率ランキングで上位にランクインした銘柄トップ50の合計121銘柄の越年銘柄からこの基準で有望銘柄をスクリーニングすると、大納会新高値銘柄からは高値時点での低PERベスト20銘柄、年間上昇率上位銘柄からは、ベスト10銘柄がセレクトされた。卯年相場での一跳ね、二跳ね、三跳ねを期待してトライするのも一法となりそうだ。

■トップ20銘柄は業績上方修正・増配揃いで地銀株は日銀イベントが第2関門

 新高値銘柄の低PERベスト20銘柄は、3.03倍の九州リースサービス<8596>(東証スタンダード)と3.10倍の日本紙パルプ商事<8032>(東証プライム)をダブルトップに日新<9066>(東証プライム)、神鋼商事<8075>(東証プライム)、宮崎銀行<8393>(東証プライム)、北日本銀行<8551>(東証プライム)、北越メタル<5446>(東証スタンダード)、百十四銀行<8386>(東証プライム)、南都銀行<8367>(東証プライム)、ナ・デックス<7435>(東証スタンダード)、ラサ商事<3023>(東証スタンダード)、八千代工業<7298>(東証スタンダード)、スバル興業<9632>(東証スタンダード)、カノークス<8076>(東証スタンダード)、第四北越フィナンシャルグループ<7327>(東証プライム)、ケーユーホールディングス<9856>(東証スタンダード)、ヤマックス<5285>(東証スタンダード)、東京日産コンピューターシステム<3316>(東証スタンダード)、三十三フィナンシャルグループ<7322>(東証プライム)、グラファイトデザイン<7847>(東証スタンダード)と続き、第20位のグラファイトDのPERは9.64倍である。

 トップ20銘柄は、ほとんどが業績を上方修正し増配も合わせて発表した好実態株であり、ダブルトップの九州リースと日本紙パルプは、これに賃貸資産(航空機)や固定資産の売却益が上乗せとなっている。また大挙ランクインしている地銀株は、来週1月17日、18日に開催予定の日本銀行の金融政策決定会合が、昨年12月の同会合に次ぐ第2関門となり、異次元緩和策の転換が鮮明化するかしないかで株価追撃材料となるか材料出尽くしとなるか試すことになりそうだ。

■年間上昇率ランキングの低PERトップ10はリオープン関連で配当も増配

 一方、年間値上がり率ランキングのトップ50銘柄のうち、低PERトップ10をスクリーニングすると、PER3・78倍のKPPグループホールディングス<9274>(東証プライム)以下、JVCケンウッド<6632>(東証プライム)、UEX<9888>(東証スタンダード)、和弘食品<2813>(東証スタンダード)、ルックホールディングス<8029>(東証スタンダード)、八千代工業、リリカラ<9827>(東証スタンダード)、キャリアリンク<6070>(東証プライム)、スポーツフィールド<7080>(東証グロース)、住石ホールディングス<1514>(東証スタンダード)と並び、第10位の住石HDのPERは9.31倍である。

 この10銘柄のうち9銘柄が業績を上方修正し、うち4銘柄が増配し、スポーツFが株式分割を実施している。またキャリアリンク、スポーツFを中心にリオープン(経済活動正常化)関連の内需株素養があることも特徴となっている。ななで住石HDは唯一、業績を下方修正したが大株主思惑が高まり株価押し上げ効果を発揮した。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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