マーケットは明らかに主力株から出遅れ株買いの流れ、TOPIXが07年高値更新まで継続も=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛

犬丸正寛の相場展望 足元の相場では、これまでにない大きい変化がみられる。TOPIXが7日連続高となって8月6日に年初来高値を更新したのに対し日経平均は6月24日に年初来高値をつけたあともたついているのとは対照的な展開となっていることだ。

視線を拡大してみると、日経平均が2007年高値を更新済みであるのに対し、TOPIXは2007年7月の1796ポイントに対し1688ポイント(8月6日)とTOPIXの出遅れていることが最大の理由である。

もちろん、TOPIXの出遅れ指摘は今に始まったことではなく言われ続けてきたが、これまでは、あまりにもトヨタ自動車など主力銘柄への注目度が偏っていたため出番がなかったといえる。ここに来て、主力銘柄の動きが鈍くなり比較感から出遅れ感のある銘柄に物色のホコ先が向かい、結果としてTOPIXが上昇している姿といえる。

「主力株は買っても儲け難くなった。すでに、主力株は外国人投資家、年金などがかなり腹一杯に近い状態になっているのではないか。仮に、主力株の上値があるとすれば日銀の第3次量的緩和くらいだろう」(元証券会社場立ち・個人の自宅ディーラー氏)との見方もされている。

最近の主体別売買動向では、外国人投資家は見送り基調で、個人投資家も内閣支持率低下を嫌って売り越しに転じ、年金等が下支えしている状況ということだ。

政策が安全保障関連法案に向いている現状では、景気対策等は期待できないだろう。その中で、17日に発表の国内4~6月GDPが、想定されているマイナス成長となった場合、政策がどう動くかが当面の最大の注目点だろう。仮に、4~6月がマイナスだった場合、一過性と判断して政策の動きがない場合は一気にマーケット人気は冷えることも予想される。

4~6月期決算の発表がほぼ一巡したが、主力銘柄のトヨタ自動車は通期見通しの増額がなかったことで大きく下げた。それでも、日経平均がしっかりしているのは日経平均寄与度の高い主力銘柄に代わって3,4番手銘柄が見直されていることがある。これは、TOPIX高に繋がることでもある。

NYダウは6日まで6営業日連続で下げ、依然、利上げ時期と回数、利上後の景気・企業業績の行方を見守る展開となっている。今日発表の7月分雇用統計で9月利上げの可能性の目処がつくものとみられ、NYダウは一旦は反発に向かうだろう。

ただ、中国経済の先行きは不透明でもしも下げ止まっている上海総合指数が3000ポイントを割るようなことになればNYダウ安、日経平均の下げは避けられないだろう。

景気、企業業績、需給関係の面からマーケットの物色対象は、「主力株」から、「出遅れ材料株」に向かっているものとみられる。少なくとも、TOPIXが2007年の高値を更新するまでは「出遅れ株優位」の展開とみておくのがよさそうだ。

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