【株式評論家の視点】フライトHD好買い場のチャンス、15年3月期増収、増益

株式評論家の視点

フライトホールディングス(3753・東マ・売買単位100株)に千載一遇の投資チャンスが巡ってきた。株価は2014年1月に2780円の年初来高値をつけた後、下落基調をたどってきたが、それも底打ちから本格反転の兆しが出てきた。売りも一巡してきた様相を呈し、逆に小口の買いで値を噴き上げることも予想されるだけに、ここは果敢に攻めるべきであろう。

そもそも、2014年1月に急騰したのは2014年3月期の業績が大口案件の発生により、大幅増収、黒字転換が見込めることを材料に買い上がったことによる。これに続く2015年3月期の業績は売上高21億円(前期比9.9%増)、営業利益2億円(同11.6%増)、経常利益1億8000万円(同8.6%増)、当期純利益1億6400万円(同7.8%増)と、いずれもひとケタ台の伸びにとどまる見通しで、このため市場では材料出尽くしとともに失望感が一気に広がり、売り先行の展開となり12月、618円まで売り叩かれてしまったのだ。

しかし、同社の将来性は明るい。この点を冷静に評価すべきではなかろうか。というのも、同社の取り巻く事業環境はすこぶる良好だからだ。同社の業績に影響を与える、モバイル決済の市場規模は全世界で2013年約41兆円(2010年25兆円)から2014年72兆円に増加し、さらに2017年は約200兆円に拡大すると予想されている。ということは、他社の追随を許さない同社の決済アプリ「ペイント・マスター」や「Incredist」(インクレディスト)が、事業拡大の局面にあるということだ。具体的には生損保の外交員やイベント・催事会場、小売業などで広く使用されるだろう。とくに「ペイント・マスター」はiPhone、iPadだけではなく現在注目のWindows8タブレットにも対応可能となったこともあり、大いに期待される。

さらに同社のもうひとつの収益源であるコンサルティング&ソリューション事業も社会保障・税番号(マイナンバー制)導入に伴って事業拡大のチャンスを迎えている。

確かに2015年3月期の業績見通しだけを評価するなら、株価はなかなか積極的には買えないが、その先の事業展開を勘案するなら、投資妙味がある銘柄といえよう。(志木克己)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■AI機能強化でさらに便利に!Siriの進化とChatGPT統合で作業効率向上  Appleは3月…
  2. ■ChatGPT Enterpriseを活用し、業務効率化と新たな価値創造を推進  ふくおかフィナ…
  3. ■2024年度の美容室倒産件数、前年を大幅に上回る197件  帝国データバンクの調査によると、20…
2025年4月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930  

ピックアップ記事

  1. ■スタンレー電気など年初来安値銘柄の業績見通しに焦点  日経平均株価が4月に大幅下落する中、年初来…
  2. ■トランプ劇場、急転換の舞台裏!米中摩擦、FRB人事…予測不能な変幻自在  「クルマは急に止まれな…
  3. ■5大商社決算発表を前に高まる投資家の期待感  世界三大投資家の一人ウォーレン・バフェットが日本の…
  4. ■「市場の反乱」の一段落で「市場の勝利」を期待しバフェット流に商社株にバリュー株投資も一考余地  …
  5. ■株価55%高もまだ割安!?記念優待利回り10%超の注目株  10日には米国の関税発動停止を受け、…
  6. ■一喜一憂の投資家心理、トランプ関税「一時停止」の罠  まずフェイクニュースかと目と耳を疑った。次…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る