サイバーエージェント、GovTech開発センター提供のAI交通量解析サービス「センサスAI」に冠水や積雪の測定・路面凍結の予測が可能な機能を追加

■冠水や積雪の測定、路面凍結の予測が可能に

 サイバーエージェント<4751>(東証プライム)は4月27日、官公庁・自治体のDX推進支援を行う専門開発組織「GovTech(ガブテック)開発センター」が提供するAIによる交通量解析サービス「センサスAI」において、冠水や積雪の測定、路面凍結の予測が可能な機能を追加したと発表。

■背景

 同社は2022年から、高精度で汎用性の高いAIによる交通量解析サービス「センサスAI」を提供し、調査員の工数削減やリアルタイムの交通量計測の実現に貢献してきた。

 これまで地方自治体における冠水や積雪量の計測は、現地を巡回しての目視確認や、専用機器による計測を行っており、人件費や交通費、専用機器などのコスト面での課題や、巡回しながら人手で集計を行うためリアルタイムに計測を行うことが難しいという課題があった。

■本文

 こうした背景のもと、AIによる交通量解析サービス「センサスAI」において、すでに設置されているカメラを活用し、冠水や積雪の測定、路面凍結の予測などを行い、道路状況を可視化する機能を追加開発した。

 これにより降雪が多い地域で既に設置されている数百台のカメラを活用し、冠水や積雪量を始めとした道路状況をリアルタイムに、また従来よりも低コストで把握することが可能となる。

■群馬県での積雪量測定の実証実験にて人手計測と同程度の精度を確認

 群馬県の山間部で実施した「センサスAI」による積雪量調査の実証実験では、カメラ手前に専用マーカーを設置し、カメラ映像から積雪量をAIが計測した。その結果、人手による計測と比較し積雪量の差は±2cm程度であり、充分な精度を確認できた。なお、同技術は特許出願中。(出願番号「特願2023-47909」)

 また、AIによる冠水や積雪量の計測に加え、降雪・降雨のタイミングを判断する機能も開発した。天候判別をもとに路面状況と気温による凍結予測を行い、予測に基づいた最適な巡回タイミングを担当者へ通知する。

 「センサスAI」は、新たなカメラの設置や監視体制の構築などの設備投資を行うことなく、各都道府県で既に設置済みのカメラを活用してAIによる計測・解析が可能。これにより効率的な道路の保守運用業務と、スマートシティ整備において重要になる道路状況のリアルタイムな把握を実現する。

■今後の展望

 同社は今後、「センサスAI」で得られたデータをもとに良いまちづくりを進めるため、柔軟にデータの利活用が行えるプラットフォームの構築を進めると共に、同社が持つ、デジタルマーケティングの知見や運用力をはじめ、研究開発組織AI Lab、産学連携によるAI技術を活かすことで「誰一人取り残さない」行政のDXを支援していくとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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