【マーケットセンサー】大手商社株と地銀株の自己株式取得と消却効果に注目

■大手商社株はバフェット買い増しのダブル効果

 大手商社株は、自己株式の取得と消却を繰り返している。5月に丸紅<8002>(東証プライム)が、300億円、住友商事<8053>(東証プライム)が200億円、三菱商事<8058>(東証プライム)が3000億円の自己株式取得枠を設定し消却予定日をそれぞれ8月25日、7月24日、来年1月31日としている。業績は減益予想だが、配当は増配や高配当を維持している。また、米国の投資家バフェットが買い増しをしており、需給面で好材料となっている。

■地銀株は陰の極対応妙味

 一方、地銀株は、米国の地方銀行の経営破綻の影響を受けている。おきなわフィナンシャルグループ<7350>(東証プライム)、北國フィナンシャルホールディングス<7381>(東証プライム)、百十四銀行<8386>(東証プライム)、山口フィナンシャルグループ<8418>(東証プライム)、名古屋銀行<8522>(東証プライム)、京葉銀行<8544>(東証プライム)などである。同時発表行も多く、おきなわフィナンシャルグループは安値から大きく反発し、陰の極でのドテン買い妙味を示唆した。自己株式取得と消却は、株価下支えや資本効率向上につながると期待されている。

 大手商社株と地銀株は、自己株式取得と消却を通じて、自社の価値を高めようとしている。市場では、その効果に注目が集まっている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■金融・医療・公共分野に特化した高精度処理、低コストで安全運用可能  NTT<9432>(東証プラ…
  2. ■ジャイアンツ球場隣接の221邸、シニアの健康・交流を支える新拠点に  フージャースホールディング…
  3. ■IT・スタートアップ中心に若手CEO台頭、経営のスピード化が進展  帝国データバンクは10月14…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■気温急低下がシーズンストック相場発進を後押し  今週のコラムでは、バリュー株選好の別の買い切り口…
  2. ■「押し」のAI株より「引き」のバリュー株選好で厳冬関連株の先取り買いも一考余地  「押してだめな…
  3. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  4. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  5. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  6. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る