日銀会合目前、揺れる相場に高配当株が光る――10月決算株に資金集まる

日銀と東証

■日銀政策会合が投資戦略の転換点、安定配当がリスク回避策に

 日本銀行の金融政策決定会合が目前に迫るなか、相場の焦点は政策金利の行方と高配当株の投資妙味に移りつつある。10月29日、30日に開催される会合では、9月会合で2名の反対票を受けた金融緩和維持方針の是非が再び問われる。物価動向は依然として高止まり傾向であり、コメや野菜など生活必需品の価格上昇が続く。仮に政策金利が据え置かれても、引き上げられても、日銀の独立性や政治的影響が市場で議論を呼ぶ可能性は高い。高市総理の姿勢が金融政策への政治的圧力と見なされれば、為替や株式市場に再び波紋が広がることになる。

■不透明相場で高配当株へ資金シフト、希少な10月決算銘柄に注目

 こうした不確実性のなかで、市場参加者はリスク資産への過度な集中を避け、安定したインカムゲインを狙う動きを強めている。10月決算企業の配当権利付き最終売買日は目前に迫り、短期的な利回り確保を目的とする資金が高配当株に流入している。10月期決算会社は全体の少数派であり、希少性の高い高配当銘柄への注目が高まる背景となっている。とりわけ、農薬需要の変動で業績修正を行ったクミアイ化学工業<4996>や、介護関連株人気で年初来高値を更新したケア21<2373>など、個別企業の業績や配当動向が投資判断を左右している。

■高利回り20社の構図、業績修正下でも配当維持が評価軸に

 10月期決算会社のうち、配当利回り3%以上を確保している銘柄はわずか20社前後にとどまる。上位にはナレルグループ<9163>(4.81%)、AB&Company<9251>、アールエイジ<3248>、土屋ホールディングス<1840>、学情<2301>、萩原工業<7856>、ファースト住建<8917>などが名を連ねる。中でものむら産業<7131>は「令和の米騒動」を背景に精米袋需要が拡大し、年間89円への増配で高配当利回りを確保している。業績下方修正を行いながらも配当を据え置いた土屋HD、萩原工業、学情、泉州電業も安定配当株として注目度が高い。

■4月期中間配当株に波及、割安バリュー株が相場を下支え

 一方、4月期決算企業では中間配当を実施する銘柄もあり、バリュー株としての魅力を強めている。代表例は7期連続増配のヤガミ<7488>で、2026年4月期は年間252円配(うち中間配当114円)を予定する。また、ダイサン<4750>、ナ・デックス<7435>なども配当政策見直しによる高配当化が進む。低PER・PBR銘柄も多く、神島化学(PER8倍)、ナ・デックス(同9倍)、ダイサン(同11倍)といった「割安三羽烏」は、権利取りを狙う投資資金の受け皿になりそうだ。日銀会合を控えた相場は不安定だが、高配当・低バリュエーション株が下支え役として存在感を増している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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