マルマエの値上がり目立つ、業績予想を下方修正したが太陽電池製造装置部品は好調、投資家の反応は「買い」

業績でみる株価

■半導体分野は在庫調整の影響大きいが想定内だった模様

 マルマエ<6264>(東証プライム)は7月3日、小安く始まったあと一気に上げる相場となり、取引開始後に10%高の1875円(170円高)まで上げて大きく出直り、ほぼ1か月ぶりに1800円台を回復している。前取引日・6月30日の15時に第3四半期決算(2022年9月~23年5月・累計)と通期業績予想の下方修正を発表し、今期・23年8月期の営業利益の予想は従来予想を56.5%下方修正したが、株式市場の受け止め方は「買い」となっている。3月に発表した第2四半期決算で、すでに「停滞感が続いております」などとしていたため、機関投資家などの間では想定内となったようだ。

 同社の事業セグメントは「半導体分野」、「FPD(フラットパネルディスプレイ)分野」、太陽電池製造装置部品などの「その他分野」が中軸。今期は、「半導体分野における市場環境悪化が長引いていることと、デバイスの停滞以上に装置部品における在庫調整の影響が大きく、受注残を消化した23年5月以降の半導体分野売上高が大幅に減少する見通し」などとし、通期の売上高の見通しは従来予想を21.8%引き下げ、当期純利益は同49.0%引き下げた。ただ、太陽電池製造装置部品は好調で、出水事業所内に新たに組立工場を新設し、「FPD分野とその他分野に向けた大型部品の月当たりの生産(受注ベース)能力は、従来の約2億円から3億円強にまで向上」させたとした。事業別に濃淡ある中で、半導体分野の回復を先取る様子がある。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る