日立、ハワイ州ホノルルで米国初の完全自動運転都市鉄道システムの運行を開始

 日立製作所<6501>(東証プライム)の鉄道システム事業におけるグループ会社である日立レール社は、ハワイ州ホノルルにおいて、米国初の完全自動運転都市鉄道システム「スカイライン」の第1期区間の完成と旅客サービスの開始したと発表。

 この最新鋭システムの全区間が完成すると、市内の混雑した通りや高速道路における推定4万台/日の自家用車の移動(高速道路8車線分に相当)が鉄道に移行すると試算されている。

 新路線は、ホノルル高速鉄道輸送機構(Honolulu Authority for Rapid Transportation/HART)と、ホノルル交通局(City and County of Honolulu Department of Transportation Services/DTS)が運用し、米国で運行を開始する主要な都市鉄道システムとしては1993年以来となる。

 このハワイ州最大のインフラプロジェクトの第1期区間は6月30日(ハワイ時間)から乗客に開放される。高架鉄道はイースト・カポレイ駅からアロハ・スタジアム駅まで9つの駅を結び、約17.7km(11マイル)に及ぶ。今後数年間にさらに二段階に分けて建設が進められ、ダニエル・K・イノウエ国際空港など、さらに先の駅へ旅客サービスが提供される予定である。

 この重要な節目を記念して、同日アロハ・スタジアム駅では盛大な開業式が行われ、Brian Schatz米国上院議員、Josh Greenハワイ州知事、Rick Blangiardiホノルル市長、DTSのRoger Mortonダイレクター、日立の執行役副社長(グリーンエナジー&モビリティ戦略企画本部長)のAlistair Dormerらがスピーチを行った。その後この一行は、一番列車に乗り、開業した9つの駅を周った。

 この路線は完全に電化されており、化石燃料による自家用車から持続可能な交通機関に移行させ、CO2排出量を削減し、島の住民や観光客のために渋滞を緩和する。オアフ島の東西の交通路線は現在渋滞がひどいことで有名で、移動に多くの時間がかかっている。新しい大量公共交通システムが、ハワイ経済にとって重要な経済的利益をもたらすことも期待されている。

■プロジェクトにおける日立レールの役割

・車両の設計・製造
・鉄道システムの設計・製造(信号・制御システム、ホームドア等)
・試験及び安全認証
・システムの運用及び保守

 車両は1編成あたり4両で構成され、計20編成が運行される。1編成あたりの定員は約800人となる。列車の全長は約79m(260フィート)で、乗客がより有効に車内のスペースを利用できるように、車両間の貫通路は開放的なつくりになっている。列車は冷暖房完備で、すべての乗客に無料のWi-Fiが提供されているほか、自転車やベビーカー、荷物を置くための十分なスペースもある。また、米国障害者法(ADA)に完全に準拠しており、車椅子専用のスペースが設置されている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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