ソフトクリエイトホールディングスは24年3月期1Q大幅増収増益、通期上振れ余地

(決算速報)
 ソフトクリエイトホールディングス<3371>(東証プライム)は8月1日の取引時間終了後に24年3月期第1四半期連結業績を発表した。大幅増収増益で第1四半期として過去最高だった。ECソリューション事業、ITソリューション事業とも順調に拡大し、コスト増加を吸収した。そして通期増収増益予想を据え置いた。クラウドサービスの収益が積み上がる構造を勘案すれば、通期会社予想に上振れ余地がありそうだ。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は反発力が鈍くモミ合う形だが、好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。

■24年3月期1Q大幅増収増益、通期も増収増益予想で上振れ余地

 24年3月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比21.1%増の66億54百万円、営業利益が58.9%増の12億57百万円、経常利益が53.4%増の13億55百万円、親会社株主帰属四半期純利益が51.0%増の8億09百万円だった。

 大幅増収増益で第1四半期として過去最高だった。ECソリューション事業、ITソリューション事業とも順調に拡大し、コスト増加を吸収した。経常利益(前年同期比+4.7億円)の増減要因分析は、売上総利益増加で+6.2億円、人件費増加で▲0.6億円、広告費増加で▲0.3億円、研究開発費増加で▲0.1億円、その他経費増加で▲0.5億円としている。

 なおセグメント別売上高の内訳は、ECソリューション事業のECサイト構築ecbeingが17.0%増の25.5億円、デジタルマーケティングが25.1%増の7.9億円、クラウドサービスが48.1%増の3.8億円、ITソリューション事業のセキュリティ・インフラ構築が19.5%増の14.5億円、ITパッケージが7.3%減の3.7億円、ITクラウドサービスが19.3%増の5.4億円、IT機器が58.1%増の5.7億円だった。なお一時的なサイト運用収益1.6億円を計上した。またIT機器はPC買替需要が増加した。

 通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が23年3月期比11.3%増の270億円、営業利益が12.2%増の48億50百万円、経常利益が11.4%増の50億円、親会社株主帰属当期純利益が7.7%増の29億50百万円としている。配当予想は30円(第2四半期末15円、期末15円)としている。23年4月1日付株式2分割を遡及修正すると23年3月期の25円に対して5円増配(4期連続増配)となる。予想配当性向は25.5%である。

 ECソリューション事業、ITソリューション事業とも伸長し、人件費の増加などを吸収する見込みだ。第1四半期の進捗率は売上高が25%、営業利益が26%、経常利益が27%、親会社株主帰属当期純利益が27%と順調である。クラウドサービスの収益が積み上がる構造を勘案すれば、通期会社予想に上振れ余地がありそうだ。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は上値試す

 株価(23年4月1日付で株式2分割)は反発力が鈍くモミ合う形だが、好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。8月1日の終値は1704円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS117円74銭で算出)は約14倍、今期予想配当利回り(会社予想の30円で算出)は約1.8%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS600円51銭で算出)は約2.8倍、そして時価総額は約469億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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