ASIAN STARは23年12月期2Q累計赤字拡大だが通期予想据え置き

(決算速報)
 ASIAN STAR(エイシアンスター)<8946>(東証スタンダード)は8月14日の取引時間終了後に23年12月期第2四半期累計連結業績を発表した。減収で赤字拡大した。建築資材価格高騰の影響などで開発案件が減少した。ただし通期の大幅増収、営業・経常小幅増益予想を据え置いた。売上計画の多くを下期に想定している。積極的な事業展開により通期ベースでの収益改善基調を期待したい。株価は安値圏でモミ合う形だ。そして第2四半期累計業績に対しても反応限定的だった。下値固め完了して出直りを期待したい。

■23年12月期2Q累計赤字拡大だが通期予想据え置き

 23年12月期第2四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比15.3%減の8億67百万円、営業利益が82百万円の損失(前年同期は40百万円の損失)、経常利益が77百万円の損失(同43百万円の損失)、親会社株主帰属四半期純利益が80百万円の損失(同59百万円の赤字)だった。減収で赤字拡大した。建築資材価格高騰の影響などで開発案件が減少した。

 不動産販売事業は、戸建売上件数の減少により売上高が43.7%減の2億04百万円で、営業利益(全社費用等調整前)が12百万円の損失(同5百万円の損失)だった。不動産管理事業は、中国におけるコロナ禍影響緩和により売上高が0.2%増の2億89百万円だが、営業費用の増加により営業利益が9.0%減の51百万円だった。不動産賃貸事業は、駐車場の稼働率低下により売上高が3.3%減の1億99百万円で、営業利益が36.7%減の26百万円だった。不動産仲介事業は、経済活動再開により売上高が3.2%増の1億81百万円だが、グループ内の組織変更の影響で営業利益が67.6%減の10百万円だった。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高が4億67百万円、営業利益が49百万円の損失、第2四半期は売上高が4億円で営業利益が33百万円の損失だった。

 通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が22年12月期比27.6%増の31億77百万円、営業利益が0.3%増の48百万円、経常利益が4.5%増の44百万円、親会社株主帰属当期純利益が41.4%減の32百万円としている。

 セグメント別売上高計画は、不動産販売事業が45.5%増の16億38百万円、不動産管理事業が7.6%減の5億35百万円、不動産賃貸事業が13.3%増の4億43百万円、不動産仲介事業が34.3%増の5億25百万円としている。

 中国・上海ロックダウンの影響が和らぐことも寄与して大幅増収・営業利益横ばい予想としている。重点戦略として横浜エリアを中心とした不動産管理・販売、タワーマンション等の大型物件の斡旋、中国における仲介件数・管理受託件数の増加などを推進するとしている。

 第2四半期累計は赤字拡大したが、売上計画の多くを下期に想定している。積極的な事業展開により通期ベースでの収益改善基調を期待したい。

■株価は下値固め完了

 株価は安値圏でモミ合う形だ。そして第2四半期累計業績に対しても反応限定的だった。下値固め完了して出直りを期待したい。8月15日の終値は91円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS1円69銭で算出)は約54倍、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS88円49銭で算出)は約1.0倍、そして時価総額は約22億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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