【注目銘柄】カーリットホールディングスは2期ぶり最高純益更新と宇宙戦略基金創設を見直して反発

 カーリットホールディングス<4275>(東証プライム)は、前日6日に16円高の918円と6営業日ぶりに反発して引け、今年10月4日につけた直近安値886円を前に下げ渋る動きを強めた。同社の今2024年3月期業績が、今年9月11日に上方修正され、純利益が、2期ぶりに過去最高を更新し、今年11月24日には衆議院を通過した改正JAXA(宇宙航空研究開発機構)法で1兆円規模の「宇宙戦略基金」が創設されることを見直し下げ過ぎ修正買いが再燃した。前日6日に宇宙ベンチャーのQPS研究所<5595>(東証グロース)が新規株式公開(IPO)され、公開価格390円の2.2倍の860円で初値をつけ、874円まで買い進まれ、大引けでは710円とストップ安したが高人気となったことも、側面支援材料視されている。

■固体推進薬の原料の過塩素酸アンモニウム増産に着手し2倍~3倍増強を計画

 改正JAXA法は、民間企業の手掛ける宇宙船開発などの技術支援を強化し、国内の宇宙産業の市場規模を2020年の4兆円から2030年代に8兆円に拡大させるために10年間で1兆円の「宇宙戦略基金」を創設する。カーリットHDは、H-ⅡA/Bロケット、H3ロケットの固体ロケットブースターや防衛産業用途の固体推進薬の主原料となる過塩素酸アンモニウムの生産を担当しており、すでに今年11月から同原料の第1期の増産計画に着地し、最終的には現在の2倍~3倍の生産能力増強を計画しており、政策サポートが加わり成長戦略の大きな柱になる。

 今3月期業績も上方修正されており、売り上げ380億円(前期比5.5%増)、営業利益31億5000万円(同19.3%増)、経常利益34億円(同16.5%増)、純利益26億円(同15.7%増)と予想され、純利益は、2022年3月期の過去最高(23億3600万円)を2期ぶりに更新する。過塩素酸アンモニウムへの防衛需要の増加のほか、経済活動正常化に伴う自動車用緊急保安筒や花火大会用の煙火の需要増加、缶飲料充填のボトリング事業の好調推移などが寄与している。なお3月期通期業績の上方修正幅は、同様に上方修正された今期第2四半期(2013年4月~9月期)累計業績より小幅にとどめており、期末に向け業績の再上ぶれの可能性も残る。

■PER8倍、PBR0.6倍と下げ過ぎを示唆し年初来高値奪回に再発進

 株価は、今期第1四半期の好決算に過塩素酸アンモニウムの増産計画、今期業績の上方修正と続いて年初来高値1020円まで買い進まれた。同高値後は、宇宙ベンチャーとして新規株式公開されて高人気となったispace<9348>(東証グロース)の株価が、月着陸船の打ち上げを延期して急落したことが響いて866円まで調整し、900円台下位固めを続けてきた。PERは8.3倍、PBRは0.63倍となお下げ過ぎを示唆しており、年初来高値1020円奪回から2018年1月の上場来高値1399円を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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