京都大学と住友林業が4年かけて開発、世界初の木造人工衛星完成しJAXAへ引き渡し

■環境に優しい木造衛星、9月にスペースX社ロケットで打ち上げ予定

 世界初の木造人工衛星(LignoSat)が京都大学と住友林業<1911>(東証プライム)の共同プロジェクト「宇宙木材プロジェクト(LignoStella Project)」で完成した。4年間の開発を経て、LignoSatは6月4日にJAXAへ引き渡される。この人工衛星は100mm角のキューブサットで、NASA/JAXAの厳しい安全審査を通過し、世界初の宇宙での木材利用が公式に認められた。

 LignoSatは今年9月に米国フロリダ州のケネディ宇宙センターからスペースX社のロケットに搭載され、国際宇宙ステーション(ISS)に移送される予定。ISS到着後約1か月で日本実験棟「きぼう」から宇宙空間に放出される。京都大学と住友林業は、この木造人工衛星の運用データを通じて木材の新たな可能性を追求し、木材利用の拡大を目指していく。

 木造人工衛星の開発にあたり、2022年3月から12月にかけて実施した木材宇宙曝露実験や各種地上試験を経て、NASA/JAXAの安全審査に合格した。木材は過酷な宇宙環境下でも優れた強度と耐久性を示し、宇宙飛行士や精密機器に悪影響を与えないことが確認された。さらに、木材は大気圏再突入時に燃え尽きるため、スペースデブリの低減にも寄与する。宇宙空間での木材利用が認められたことは、持続可能な資源の活用推進に大きな意義を持つ。

 ISSから放出後、LignoSatは様々なデータを地上に送信し、今後の木材利用の基礎資料となる。京都大学は今回のデータを元に2号機の設計を進め、住友林業は木材劣化抑制技術の開発を目指していく。これにより、データセンターなど木材が従来使用されていなかった分野への拡大も期待され、林業・木材業界の発展に貢献する。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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